PSEマークを確認するときは、形だけでなく、対象となる製品の仕様と、近くにある事業者の表示まで見てみましょう。ひし形と丸形は、電気用品安全法の区分と必要な手続きの違いを表します。どちらか一方が常に安全という意味でも、事故が起こらないという保証でもありません。
なぜ電気製品に安全マークが必要なのか、PSEマークが示す「適合」とは具体的にどういう意味なのか、消費者がマークを確認するメリット、そして電気用品安全法との関連性やマークがない製品の潜在的リスクについて、順を追って解説していきます。
PSEマークの意味と電気用品安全法

製品を見るときは、マークの有無だけでなく、品目と仕様を確かめることが大切です。
この見出しのポイント!
電気用品安全法は、電気用品による危険や障害の発生を防ぐため、製造・輸入・販売などを規制する法律です。PSE表示は、対象となる電気用品について、技術基準への適合や検査などの義務と結び付いています。電源を扱う製品を選ぶときは、デザインや便利な機能と合わせて、この制度上の表示を確認しましょう。
PSEマークが示す意味

PSE表示の意味は、製品の対象区分と、事業者が果たす法定手続きから読み解きます。
PSEマークは、電気用品安全法に基づく表示です。対象となる電気用品について、届出事業者が技術基準への適合性に関する検査などの義務を履行した後に付けることができます。
国が店頭の個々の製品を全て検査して、無事故を保証する仕組みではありません。製造・輸入の事業者が責任を負い、特定電気用品では登録検査機関の適合性検査も必要になります。マークを読むときは、こうした法定手続きと、実際の使い方や製品の状態を分けて考えることが大切です。
Ms.ガジェットPSEマークが付いていれば、絶対に事故は起きないということですか?
Mr.ガジェット事故が起きないという意味ではありません。対象の確認、事業者表示、取扱説明書、リコール情報まで見て使いましょう。
PSEマークは、対象製品の法定区分と事業者の表示を確認する目安となります。
購入前にPSE表示を確認する理由

購入候補の型番と表示が分かれば、販売店へ具体的な疑問を伝えやすくなります。
表示を確認すると、その製品がどの法定区分に当たり、どの事業者の責任で表示されているかを調べる手がかりになります。購入前に型番と問い合わせ先を確かめておけば、表示の疑問や、使い始めた後の相談にもつなげられます。
ネット通販では、本体の表示が読める写真と販売者情報を合わせて確認しましょう。PSEマークだけを根拠に事故の起こる確率や補償の受けやすさを決めるのではなく、製品を特定できる情報と連絡先をそろえる、という使い方が役立ちます。
電気用品安全法の対象と事業者の義務

PSEマークは、「電気用品安全法」という法律に基づいて運用されています。 この法律の主な目的は、電気用品による危険及び障害の発生を防止することです。
経済産業省の品目一覧は、特定電気用品116品目、特定電気用品以外の電気用品341品目に分かれています。合計457品目は制度上の品目の数で、製品の型番数や、電気を使う全商品の数ではありません。対象範囲は品目ごとの構造、定格、用途などで決まります。
対象となる製品では、事業者の届出、技術基準への適合、検査と記録、必要な適合性検査、表示、販売の条件を一つずつ確認します。製造・輸入をした時点の義務と、販売する時点の制限を混同しないようにしましょう。
製造・輸入事業の届出は、事業開始から30日以内が法3条の原則です。法8条は技術基準への適合と検査・記録を求め、特定電気用品では法9条の適合性検査が追加されます。その義務を果たした上で法10条の表示を付け、法27条の販売条件を満たす、という関係です。電気用品安全法
ひし形と丸形を理解するための必須知識
形の違いを、法定区分と必要な手続きの違いとして確認していきましょう。
この見出しのポイント!
電気製品を選ぶ際に見かけるPSEマークですが、実は2種類あることをご存知でしょうか。 マークの形によって意味が異なり、その違いを理解しておくことが、安全な製品選びにおいて非常に重要です。
ひし形は特定電気用品、丸形は特定電気用品以外の電気用品に使う表示です。どちらの区分にも技術基準への適合と検査の義務があります。以下の表で対象と手続きを見比べ、個々の製品については定格や構造まで確認してください。
| 項目 | ひし形PSEマーク | 丸形PSEマーク |
|---|---|---|
| 対象区分 | 特定電気用品 | 特定電気用品以外の電気用品 |
| 品目数 | 116品目 | 341品目 |
| 主な特徴 | 構造・使用状況から特に危険や障害の発生するおそれが多いものとして政令で定める区分 | 施行令別表第二で定める区分。丸形でも技術基準適合・検査の義務があります |
| 検査要件 | 第三者機関による適合性検査が必須 | 事業者による自主検査 |
| 表示内容 | マーク+事業者名+検査機関名 | マーク+事業者名 |
| 主な製品例 | 対象条件に当たる直流電源装置(ACアダプター)、電気温水器、電動式おもちゃなど | 対象条件に当たるリチウムイオン蓄電池、LED電球、加湿器など |
表の出典:電気用品安全法、電気用品安全法施行令、電気用品安全法施行規則、経済産業省:特定電気用品一覧、経済産業省:特定電気用品以外の電気用品一覧
形の違いは法定区分と手続きの違いを読むための手がかりです。同じ用途の製品の事故率や品質を、ひし形と丸形の図形だけで順位付けするものではありません。
特定電気用品を示すひし形PSEマーク

ひし形の対象を調べる際は、製品名に加えて、法令が定める品目と仕様を照合します。
特定電気用品は、構造や使用方法、使用状況からみて特に危険又は障害が発生するおそれが多い電気用品として、政令で定められたものです。この区分に使うPSE表示は、ひし形です。
特定電気用品の一覧には、電気温水器、電気マッサージ器、電動式おもちゃ、直流電源装置などが含まれます。電源コードも、絶縁電線やコード、延長コードセットなどの具体的な品目と仕様で確かめます。商品名だけで全てが該当するとせず、施行令別表第一の対象範囲と除外条件を読みましょう。
ひし形PSEの対象・検査・表示の詳細
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 対象製品 | 特定電気用品 (116品目) |
| 特徴 | 法令で特定電気用品に指定される区分。形だけで製品間の安全度を順位付けしません |
| 主な例 | 対象条件に当たる直流電源装置、コードや延長コードセット、電気温水器、電気マッサージ器、電動式おもちゃなど |
| 検査義務 | 国の登録検査機関による適合性検査が必須 |
| 表示義務 | ひし形PSEマーク、届出事業者名、登録検査機関名 |
表の出典:電気用品安全法、電気用品安全法施行令、経済産業省:特定電気用品一覧。法令図の出典:電気用品安全法施行規則・別表第六(e-Gov法令検索)
Ms.ガジェットACアダプターがひし形なのは、それだけ注意が必要ってことですね?
Mr.ガジェットコンセントにつながるかだけでは決まりません。直流電源装置など、法令で定められた品目と仕様に当たるかを見ます。ひし形だから無事故、という判断にはしないでください。
特定電気用品では、事業者自身の技術基準適合・検査の義務に加え、販売する時までに登録検査機関による適合性検査と証明書の保存が必要です。同一型式の証明書や同等な証明書を使える場合にも、有効な期間などの条件があります。

特定電気用品以外を示す丸形PSEマーク

丸形の対象でも、製品ごとに電源方式や定格の条件を確かめます。
特定電気用品以外の電気用品は、施行令別表第二で定められています。この区分に使うPSE表示が丸形です。
経済産業省の一覧では341品目に整理されています。特定電気用品の116品目と合わせて457品目になりますが、日常の商品名と法令の品目名が必ず同じになるわけではありません。
対象条件に当たるモバイルバッテリーのリチウムイオン蓄電池、LED電球、加湿器、電気ケトル、扇風機、電気毛布などが、身近な確認例になります。電源の方式や定格、構造により扱いが変わるため、同じ名前の製品を一律に判断しないことが大切です。
丸形PSEの対象・検査・表示の詳細
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 対象製品 | 特定電気用品以外の電気用品 (341品目) |
| 特徴 | 特定電気用品以外として施行令別表第二で定められる電気用品 |
| 主な例 | 対象仕様に当たるモバイルバッテリーのリチウムイオン蓄電池、LED電球・LED電灯器具、加湿器、電気ケトル、扇風機、電気毛布など |
| 検査義務 | 事業者による技術基準適合確認と自主検査 (第三者検査は義務ではない) |
| 表示義務 | 丸形PSEマーク、届出事業者名 |
表の出典:電気用品安全法、電気用品安全法施行令、経済産業省:特定電気用品以外の電気用品一覧。法令図の出典:電気用品安全法施行規則・別表第七(e-Gov法令検索)
Ms.ガジェット加湿器で丸いPSEマークが見つかった場合も、電源や仕様まで確認すればよいですか?
Mr.ガジェットその加湿器の電源や仕様に合う対象区分を、型番の情報と合わせて確認しましょう。丸いマークの形に加えて、責任を負う事業者の表示も読めるかを見るとよいです。
丸形でも、技術基準への適合と検査は事業者の法的義務です。「自主検査」は、実施するかどうかが自由という意味ではありません。

形で異なる法定手続きと表示項目

比較するのは、安全性の優劣ではなく、法律が求める手続きと表示項目です。
比較したいのは、法律が求める手続きの違いです。両区分に共通する技術基準への適合・検査の義務と、特定電気用品に追加される適合性検査を分けて読むと理解しやすくなります。
最も大きな違いは、ひし形マーク(特定電気用品)の場合、事業者は自主的な検査に加えて、国が登録した第三者検査機関による「適合性検査」を受け、その証明書の交付・保存が義務付けられている点です。
一方、丸形マーク(特定電気用品以外の電気用品)では、このような第三者機関による検査は義務付けられておらず、事業者が自ら国の技術基準に適合していることを確認し、自主検査を行うことになっています。
| マーク種類 | 法定手続きの主な要件 |
|---|---|
| ひし形PSE | 国の技術基準適合 + 第三者検査機関による適合性検査が必須 |
| 丸形PSE | 国の技術基準適合 + 事業者による自主検査 (第三者検査は任意) |
表の出典:電気用品安全法、経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ
丸形の製品でも、技術基準適合確認を外部の検査機関に依頼することはできます。モバイルバッテリーのFAQでは、法9条による登録の有無を問わず第三者機関に依頼できると説明されています。第三者を利用できることと、法9条の適合性検査が義務であることは別です。
Ms.ガジェット表示されている情報が多い方が、より安心感がありますね?
Mr.ガジェット特定電気用品では登録検査機関の表示も確認できます。ただ、表示の多さだけで安全性の優劣を決めず、その製品に必要な表示がそろっているかを見るのがよいです。
形、事業者、特定電気用品の検査機関という表示を組み合わせると、制度上の区分と確認先を整理できます。確認先が分かったら、型番を添えて疑問を問い合わせましょう。
身近な製品のPSE表示を確認する
CheckPoint:確認する順序
- 製品と電源装置の型番・電源方式・定格を確認します。
- 対象品目と仕様の範囲を照合します。
- PSE記号、事業者、必要な検査機関の表示を読みます。
- 商品説明と届いた現物を照合します。
- 不明点は事業者へ、取引の相談は消費生活センター等へつなげます。
私たちの周りにある電気製品とPSEマークの関係について、具体的な製品例を挙げながら見ていきましょう。 普段何気なく使っている製品にも、安全を守るためのPSEマークが表示されているかを確認する習慣をつけることが重要です。 ここでは、ACアダプターやモバイルバッテリーといった充電関連機器から、加湿器やLED照明などの家電製品におけるPSEマークの扱いを解説します。 さらに、製品やパッケージでの確認方法、ネット通販での注意点、そして万が一表示義務違反があった場合の罰則についても触れていきます。
ACアダプター・充電器の対象条件と表示例

スマートフォンやノートパソコンへ電力を供給するACアダプターでは、特定電気用品の「直流電源装置」に該当するかを確認します。施行令別表第一の直流電源装置は、交流電源装置と兼用のものを含み、定格電圧100V以上300V以下、定格周波数50Hz又は60Hzという区分の条件があり、定格容量1kVA以下で、無線通信機の試験用など特殊な構造のものを除く範囲です。
| マーク種類 | 対象区分 | 義務 | 表示例 |
|---|---|---|---|
| ひし形PSE | 特定電気用品 | 第三者機関による適合性検査 | ひし形マーク、事業者名、検査機関名 |
表の出典:電気用品安全法施行令、電気用品安全法施行規則
Ms.ガジェットACアダプターと、つなぐ機器の表示は別々に見るのですね?
Mr.ガジェットはい。本体が対象外だからといって、電源装置まで同じ扱いとは限りません。ACアダプターの型番と定格、ひし形PSE、事業者、登録検査機関の表示を確認しましょう。
本体の銘板などで、ひし形PSE、届出事業者の名称等、登録検査機関の名称等を見ます。事業者の表示には、承認された略称や届出済みの登録商標を使える場合があるため、会社名の正式表記だけを探して見落とさないようにしましょう。
モバイルバッテリーの対象条件と表示例

対象となるモバイルバッテリーは、リチウムイオン蓄電池として特定電気用品以外の電気用品に当たり、丸形PSEの表示を使います。規制対象となったのは2018年2月1日で、1年間の経過措置が終わった2019年2月1日以降は、流通在庫も含め、法定表示のない対象品を事業として販売することはできません。
| マーク種類 | 対象区分 | 義務 | 表示例 |
|---|---|---|---|
| 丸形PSE | 特定電気用品以外の電気用品 | 事業者による技術基準適合確認と自主検査 | 丸形マーク、事業者名 |
表の出典:電気用品安全法施行令、経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ
Ms.ガジェット以前購入したモバイルバッテリーにPSEマークが見当たらない場合は、購入時期と対象条件を調べればよいですか?
Mr.ガジェット古い製品については、購入時期と対象条件を一緒に確認しましょう。2018年の対象化と2019年の経過措置終了は別の日です。現在、対象品を事業として販売する際に、昔の在庫だからという理由だけで無表示のまま販売できるわけではありません。
購入時は、丸PSEと届出事業者の名称等、本体の型番や定格を確認しましょう。表示の時期だけで製品の今の状態まで判断せず、取扱説明書とリコール情報も合わせて見ます。
対象となるリチウムイオン蓄電池は、単電池1個当たりの体積エネルギー密度400Wh/L以上という条件があります。自動車、原動機付自転車、医療用・産業用の機械器具に用いるものは、施行令別表第二の当該区分から除かれます。体積当たりのエネルギーを表すWh/Lと、本体のエネルギー量を表すWhは別の量です。電気用品安全法施行令、経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ
LEDやカイロなど単純な追加機能があっても、主な機能が外付け電源ならモバイルバッテリーとして扱います。一方、外部へ給電できるスマートフォンやノートパソコンでも、主な機能が給電でなければ、モバイルバッテリーとしては扱いません。経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ
モバイルバッテリーの製造・輸入事業者には、技術基準適合の確認に加え、外観と出力電圧の全数検査、検査記録の作成と検査日から3年間の保存が求められます。対象となる直流電源装置とモバイルバッテリーを一体にした製品では、ひし形と丸形の両表示が必要になる例もあります。経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ
加湿器・電気ケトルなどの一般家電

加湿器、電気ケトル、扇風機、電気毛布などを調べるときも、商品名と法令上の品目を照らし合わせます。対象となる仕様のものは特定電気用品以外の電気用品に分類されますが、電源や定格、構造の条件を省いて全製品に当てはめないようにしましょう。
| マーク種類 | 対象区分 | 義務 | 表示例 |
|---|---|---|---|
| 丸形PSE | 電源・構造・定格が法令の対象範囲に入る場合の区分 | 事業者による技術基準適合確認と自主検査 | 丸形マーク、事業者名 |
表の出典:電気用品安全法施行令、経済産業省:特定電気用品以外の電気用品一覧
Ms.ガジェット加湿器を選ぶときは、丸いPSEマークだけで安全性を判断してよいですか?
Mr.ガジェット表示は確認したい項目ですが、それだけで使い方まで決めないようにしましょう。取扱説明書の使える場所や扱い方、型番ごとの回収情報も見ておくとよいです。
まず本体表面の表示を探し、見当たらなければ、包装への代替表示が認められる条件に当たるかを事業者へ確認します。本体と箱のどちらにあっても常に同じという意味ではありません。
LED照明器具の対象条件

LEDという光源の名前だけでは、電気用品安全法の対象かどうかは決まりません。LED電球、LED電灯器具、電源装置など、どの品目に当たり、どのような定格・構造で使われるものかを確かめます。
施行令別表第二では、LEDランプは定格消費電力1W以上で一つの口金を持つもの、LED電灯器具は定格消費電力1W以上で防爆型を除くものが対象です。これらには定格電圧100V以上300V以下、定格周波数50Hz又は60Hzで、交流の電路に使用するという区分の条件もあります。電気用品安全法施行令
| マーク種類 | 対象区分 | 対象例 | 判定時の注意 |
|---|---|---|---|
| 丸形PSE | 特定電気用品以外の電気用品 | 法定の定格・構造条件に当たるLED電球、LED電灯器具など | ランプ・器具・電源装置を分けて判定。工事の有無だけでは対象外と決まりません |
表の出典:電気用品安全法施行令、経済産業省:特定電気用品以外の電気用品一覧
Ms.ガジェットLEDなら何でもマークが付いているわけではないのですね?
Mr.ガジェットはい。電球や照明器具、電源装置を分けて確認しましょう。工事が必要という理由だけで全て対象外にはせず、メーカーが示す品目と仕様に照らし合わせることが大切です。
ご家庭で使用するLED電球や照明器具を選ぶ際は、法令の対象条件に当たる製品について、丸形PSEマークと事業者の名称等が表示されているかを確認しましょう。
対象外の製品・個人用途・中古品の考え方
全ての電気製品にPSE表示が必要なわけではありません。法令で定める品目と、その対象範囲に入るかで扱いを判断します。
例えば、パソコン本体とそのACアダプターは別に確認します。乾電池で動くリモコンや小型機器、USBから給電する機器も、接続方法だけで一律に結論を出さず、機器の主な機能、電池や電源装置の扱いまで分けて調べましょう。
| 対象を分けて確認する例 | 理由・備考 |
|---|---|
| パソコン本体やモニターを調べる場合 | 本体とACアダプターなどの電源装置を別に確認。VCCI等の表示をPSEの代わりにしません |
| テレビのリモコン | 乾電池式であることなど、電源・主な機能と対象品目を照合します |
| 一部のUSB給電機器 | USB給電という理由だけで一律対象外にせず、機器・電源装置・電池を分けます |
| ACアダプタを介さない機器 | 乾電池のみで動く製品でも名称だけで決めず、主な機能・構造と品目範囲を確認します |
表の出典:電気用品安全法、電気用品安全法施行令、経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ、近畿経済産業局:電気用品安全法FAQ、経済産業省:例外承認の手続き
Ms.ガジェットUSBで動くものは全部対象外ですか?
Mr.ガジェット全部ではありません。USBから充電するモバイルバッテリーでも対象条件に当たれば丸形ですし、付属ACアダプターが別に対象になる場合もあります。機器と電源を一つずつ確認しましょう。
判断に迷うときは、メーカーへ型番、電源方式、定格、用途を伝えて、対象となる品目と表示の場所を尋ねましょう。事業者向けの範囲確認は、経済産業省の届出・問い合わせ窓口にもつなげられます。
中古品でも、対象電気用品を事業として販売する場合は法27条の販売条件を確認します。「中古だから全て免除」「個人名義なら繰り返し売っても同じ」という判断はできません。継続的・反復的に行われない個人売買についての説明と、事業としての販売を区別しましょう。電気用品安全法、近畿経済産業局:電気用品安全法FAQ
所有権を移さないレンタル・リースや、取引に付随するノベルティは、販売表示の扱いに条件があります。自ら製造・輸入した場合に表示が不要となる場合でも、技術基準適合の義務までなくなるわけではありません。国内で調達して提供・貸出する電気用品は、PSE表示のあるものが必要という説明もあります。経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ
個人が自分で使うための輸入と、国内で販売するための輸入、海外事業者が日本の消費者へ直接販売する行為も分けて考えます。例外承認は単に海外仕様品や中古品というだけで自動的に成立するものではなく、用途や製品の条件に従う手続きです。電気用品安全法、経済産業省:例外承認の手続き
本体・包装で確認する表示項目

表示は、原則として本体表面の見やすい箇所に、容易に消えない方法で付けます。事業者名等をPSE記号に近接して表示する条件もあります。銘板のシールや刻印など、表示の場所と内容を確認しましょう。
包装への代替表示には条件があります。例えばモバイルバッテリーでは、本体が小さくて表示が困難な場合にパッケージでの代替が認められます。取扱説明書や箱に何か書かれていれば、どの製品でも本体表示が不要になるという意味ではありません。
Ms.ガジェット小さい製品だとマークも見つけにくいですね…
Mr.ガジェットまず型番が合っているかを見て、表示の位置を説明するメーカー案内を探してみましょう。写真を拡大して読めない場合は、販売店へ表示の拡大写真を頼むと確認しやすいです。
記号だけでなく事業者の名称等も見つからない場合は、購入前に販売店やメーカーへ問い合わせましょう。表示例外なのか、別の名称や登録商標が使われているのかまで分かると、見落としと条件の違いを整理できます。
PSEの記号と事業者名等に加え、製品ごとの定格電圧・電流・電力なども確認しましょう。モバイルバッテリーでは、適用する技術基準によって必要な表示事項が異なります。丸PSEが読めるかという確認と、使う機器へ適切に給電できるかという仕様確認を組み合わせることが大切です。電気用品安全法施行規則、経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ
ネット通販で購入前に確認すること
ネット通販では、本体の型番と表示が読める画像、事業者の名称等、販売者の連絡先を合わせて確認します。「PSE取得済み」という短い説明だけで済ませず、何の製品の、どの表示かを確かめるのがポイントです。
| 確認ポイント | 注意点 |
|---|---|
| 商品説明・画像 | PSEマーク(ひし形/丸形)、届出事業者名の記載・画像の有無 |
| 価格 | 値段だけで適合や模倣品を判断せず、型番・本体表示・事業者の情報を確認します |
| 販売事業者情報 | 連絡先や所在地が明確な、信頼できる販売事業者か確認する |
| 不明点 | 購入手続きに進む前に、PSEマークの有無や詳細について販売業者に問い合わせる |
Ms.ガジェットネットだと、本当に表示があるか不安です…
Mr.ガジェット購入前に販売店へ、型番が分かる本体表示の拡大写真を依頼してみましょう。対象品のPSE記号、事業者、必要な検査機関の表記を確認します。届いた後も、注文した型番と現物の表示を照合するとよいです。
レビューやランキングは使い勝手を調べる参考になりますが、法定表示や事業者の義務を置き換えるものではありません。ブランド名だけで決めず、候補の型番と窓口、回収・問い合わせ情報まで確認しましょう。
PSE表示が確認できない製品の確認順
表示が見つからないときは、まず対象となる電気用品かを確認します。本体が対象外でも、付属のACアダプターや内蔵・同梱する電池に別の扱いがあるため、製品と電源を分けて調べると整理できます。
対象品を事業として販売する場合は、原則として法定表示が必要です。ただし、承認を受けた特定用途などの例外があります。表示がないという一点から、全ての製造・輸入・所有・使用が同じ違反になると判断せず、対象、行為、例外の条件を確かめましょう。
表示が見当たらないときの相談・リコール確認

電気用品安全法の対象製品のはずなのに、PSEマークが見当たらない場合、どうすれば良いのでしょうか。 そのまま使って大丈夫なのか、不安になりますよね。
本体の裏面や側面、ACアダプター、電源コードなどを分けて確認し、メーカーが示す表示位置を探します。包装表示の例外があるかも確認しますが、取扱説明書にある記号だけで法定表示を満たすと決めないようにしましょう。
対象品なのに表示が確認できない場合は、型番と写真を添えて販売店やメーカーへ問い合わせましょう。発熱、破損など使用中の異常がある場合は、表示を調べ続けるより先に使用をやめ、製品の窓口へ相談します。
Ms.ガジェットメーカーに確認しても表示の疑問が解決しない場合は、どこに相談すればよいですか?
Mr.ガジェット取引や製品の相談は、消費者ホットライン188から身近な消費生活センター等へつなげられます。相談は無料ですが、通話料はかかります。制度上の対象範囲や事業者の手続きは、経済産業省の問い合わせ窓口で確認できます。
相談の前に、製品名と型番、購入日・購入先、表示が分かる本体写真、どのような疑問や異常があるかを整理してみてください。回収対象かどうかは、経済産業省の事故・リコール情報などから型番を照合しましょう。消費者ホットライン188と制度の問い合わせ窓口を、相談内容に合わせて使い分けられます。
補足しておきたい制度・海外表示・罰則
CE・UL・FCCとPSEの役割の違い

海外の表示も、何の制度で、何を対象とするものかを一つずつ確かめます。
CE、UL、FCCなど、PSE以外の表示には、それぞれ異なる対象と制度上の役割があります。全てを「国の安全認証」という一つの仕組みにまとめず、どの地域の、何に関する適合性を扱う表示かを分けて読みましょう。
海外の表示だけでは、日本の対象品の法定義務を満たしたことにはなりません。対象電気用品を国内で事業として販売する場合は、承認された特定用途などの例外を除き、日本の手続きと法定表示を確認します。
| マークの種類 | 主な対象地域/国 | 根拠法/規格 | 日本国内での効力 |
|---|---|---|---|
| PSEマーク | 日本 | 電気用品安全法 | 対象品の事業販売は原則として法定表示が必要。法定の例外承認等は別途確認 |
| CEマーク | EU加盟国など | 適用されるEU指令・規則に基づくメーカーの責任と適合性評価 | 対象電気用品の国内での事業販売は、日本の法定表示などが原則必要。CEだけで代替しません |
| ULマーク | 米国等で用いられるULの評価・認証の表示。種類と対象を確認します | ULの規格と評価・認証表示。組織名、個別規格、マークの種類は別の情報です | 対象電気用品の国内での事業販売は、日本の法定表示などが原則必要。ULだけで代替しません |
表の出典:電気用品安全法、欧州委員会:CEマーキングとメーカーの責任、UL Solutions:ULマークの説明。写真:Austria156/Wikimedia Commons「FCC and CE.jpg」(CC BY-SA 3.0、未改変)。
Ms.ガジェット海外の有名なマークが付いていれば安心ですよね?
Mr.ガジェット日本で電気用品安全法の対象になる製品を事業として販売する場合は、原則として日本の法定表示が必要です。海外の表示をPSEの代わりにはできません。対象外や例外の条件も一緒に確認しましょう。
海外製品でも、国内で扱われる品目と販売の条件から確認します。CEやULの表示を見つけたら、日本向け製品の型番、PSE表示、責任事業者の情報も調べましょう。
CEマーキングでは、メーカーが適用法令を特定し、必要な適合性評価や技術文書、EU適合宣言などに責任を負います。全てのCE表示が一律の第三者検査を意味するものではありません。ULは民間の規格・評価・認証表示の種類を確認し、FCCの機器認可は無線周波数機器の要件を扱う制度として区別します。欧州委員会:CEマーキングとメーカーの責任、UL Solutions:ULマークの説明、FCC:機器認可の概要
海外通販・輸入の責任事業者を確認する
2025年12月25日から、日本の消費者へ海外から直接販売する海外事業者を規制対象に含める制度が施行されています。電気用品安全法では、外国にある輸入事業者を「特定輸入事業者」とし、日本国内で必要な措置をとらせる「国内管理人」の届出などを求めます。近畿経済産業局:特定輸入事業者の手続き、電気用品安全法
特定輸入事業者は、検査記録の写しを国内管理人へ提供し、国内管理人はその写しを保存します。輸入する電気用品が特定電気用品の場合は、適合性検査の証明書等の写しについても提供と保存が必要です。表示を付けるには、特定輸入事業者自身の法定義務の履行に加え、国内管理人がこれらの写しの保存義務を履行していることを確認します。海外発送というだけで対象外と決めず、日本向けに販売される型番と責任事業者の情報を調べましょう。電気用品安全法
表示・販売などの違反行為と罰則
電気用品安全法の罰則は、違反した行為によって分かれます。法定表示のない対象電気用品の販売・販売目的の陳列、認められていないPSE表示の付与、特定の命令への違反などを、製造・輸入の届出や検査記録の義務と一括りにしないことが大切です。
| 違反行為 | 罰則・措置内容 |
|---|---|
| 法定表示のない対象品の事業としての販売・販売目的の陳列。製造・輸入の届出や検査義務とは区別 | 法57条3号:行為者は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、又は併科。法人は法59条2号により100万円以下の罰金。表示禁止命令や危険防止命令の違反は別条項 |
表の出典:電気用品安全法
Ms.ガジェットそんなに重い罰則があるのですね!
Mr.ガジェットはい。ただし、全ての違反に法人1億円というわけではありません。販売、表示、命令違反など、どの条項に当たるかを分けて読む必要があります。
購入者は、事業者の刑罰を判断する前に、製品の対象条件と表示、問い合わせ先を確認しましょう。表示に疑問がある場合に、どこへ何を尋ねればよいかが分かると役立ちます。
法57条の対象行為では、行為者に1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、又はその両方が定められています。現在の条文では「懲役」ではなく「拘禁刑」です。法人に1億円以下の罰金が定められるのは、法59条1号が指定する法57条2号・6号の違反であり、無表示販売など全てに当てはめるものではありません。電気用品安全法
表示禁止命令と、危険・障害の拡大を防ぐための回収等の措置命令は、根拠条文と条件が異なります。製造や輸入をしたというだけで一律に同じ刑罰が科されるわけではなく、届出、検査、証明書、表示、販売、命令のどの義務に違反したかを分けて確認します。電気用品安全法
制度の変遷と経過措置を年表で確認する
対象となるモバイルバッテリーの現在の販売条件は、上の表示例と対象条件の節で確認できます。制度の時期を調べるときは、対象となった日、経過措置が終わった日、別の改正が施行された日を区別しましょう。
モバイルバッテリーの対象化と海外直接販売制度の年表
| 日付・期間 | 出来事 | 読み分けるポイント |
|---|---|---|
| 2018年2月1日 | 対象モバイルバッテリーを規制対象化 | 2019年から初めて対象になったわけではありません |
| 2018年2月1日~2019年1月31日 | 事業者の準備のための経過措置 | 対象化と販売猶予の期間を分けます |
| 2019年2月1日 | 経過措置終了後の販売制限 | 流通在庫を含め、対象品を事業として無表示販売することはできません |
| 2025年12月25日 | 海外事業者の日本の消費者への直接販売に関する改正施行 | 特定輸入事業者・国内管理人の制度を確認します |
年表の出典:経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ、近畿経済産業局:特定輸入事業者の手続き
購入・使用前に確認するポイント

これまでPSEマークに関する様々な情報を見てきましたが、最後に、皆さんが安心して電気製品を選ぶための具体的なポイントをまとめます。 毎日の生活で使うものだからこそ、安全には特に気を配りたいですよね。
対象となる電気用品では、購入前にPSEマークと事業者の表示を確認することが大切です。
加えて、販売元の連絡先が明確かを確認することも大切です。ネット通販を利用する場合は、商品説明にPSE表示に関する記載があるか、型番や問い合わせ先が分かるかを確認しましょう。
Mr.ガジェット「最新版」という宣伝文句だけでは、必要な表示や仕様までは分かりませんね。型番と事業者の情報を見てみます。
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| PSEマークの有無 | 本体表面で確認。包装代替は品目ごとの困難条件などを確認します |
| 届出事業者名の表示 | 近接する事業者の名称等。承認略称や届出済み登録商標の場合もあります |
| (ひし形の場合)検査機関名 | 登録検査機関の名称等を確認します |
| 販売元の信頼性 | 実店舗、ネットショップともに、信頼できる販売元から購入しているか |
| 製品情報の確認 | 特にネット通販では、商品説明にPSEマークに関する記述があるか、仕様やレビューなどを確認する |
表の出典:電気用品安全法、電気用品安全法施行規則、経済産業省:事故・リコール情報
PSE表示は、法定対象と事業者の手続きを確認するための目印です。形だけで安全度を決めず、対象仕様、事業者、使い方、製品の状態、リコール情報を合わせて見ましょう。購入前の疑問を一つずつ確認し、使い始めた後の相談先まで押さえておくと役立ちます。
この記事のポイント!
- 製品の仕様や表示を調べるときは、手元の型番と購入先の情報をそろえ、メーカーの現行案内を確認してください。
- 購入・使用前には、製品の型番、対象条件、表示と取扱説明書を確認し、不明な点は販売店やメーカーへ問い合わせましょう。
- 商品名やマークは、それぞれの制度や権利者の案内に沿って確認してください。
まず、手元の製品と電源装置の型番を確認し、対象品目と手続きの案内と、メーカーの説明に照らし合わせてみましょう。長く使っている製品も、事故・リコール情報で型番を確認しておくと、購入時の表示確認を使用中の点検へつなげられます。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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