アーバン・イノベーション・ジャパン(UIJ、事務局:特定非営利活動法人コミュニティリンク)は、愛知県豊川市が取り組む協働実証プロジェクト「Urban Innovation TOYOKAWA」の3課題を公開し、スタートアップなどの参加企業の募集を開始しました。応募受付は12月13日まで実施され、採択事業者は2027年2月下旬に決定する予定です。実証プロジェクト経費の支払限度額は1件あたり50万円(税込)となっています。
Urban Innovation TOYOKAWAの概要
Urban Innovation JAPAN(UIJ)は、スタートアップ企業との協働および実証実験を通じて自治体が抱える社会課題の解決を目指すプロジェクトです。2018年に兵庫県神戸市で始まった取り組みを皮切りに全国各地の自治体と連携してきました。豊川市が実施する実証プロジェクト「Urban Innovation TOYOKAWA(アーバンイノベーション豊川)」は今年度が初の取り組みとなり、事務局の特定非営利活動法人コミュニティリンクが運営をサポートします。

愛知県南東部に位置する豊川市は、東名高速道路の2つのインターチェンジや計19の鉄道駅といった交通網を背景に農業・商業・工業が展開する自治体です。豊川市ではシティプロモーションのブランドメッセージ「ともに“かなえるなら”とよかわ」のもと、庁内各部署の課題に職員自らが向き合い、外部の技術やアイデアを取り入れた事業化への道筋を描く方針を掲げています。
Mr.ガジェットUIJの枠組みを豊川市が初めて導入する形ですね。自治体側が抱える具体的な現場課題を起点にスタートアップを募るアプローチです。
Ms.ガジェット初開催となる豊川市で、外部の民間技術が行政の業務プロセスにどう組み込まれるか関心があります。
公募される3つの協働実証課題
今回募集される課題は、福祉・都市インフラ・スポーツイベントの各分野から選定された以下の3件です。
障害福祉サービスの空き状況共有
障害福祉サービス事業所の空き状況について、相談支援専門員が1件ずつ電話で確かめている現状があります。これに対し、関係者のみが閲覧できる空き状況共有の仕組みを構築し、確認手間の削減や事業所による継続的な更新の実現可能性を検証します。所管課は豊川市 福祉部 障害福祉課です。

Mr.ガジェット空き状況の電話確認を減らすシステムでは、閲覧のしやすさだけでなく各事業所が無理なく情報更新を継続できる仕組み作りが焦点になります。
Ms.ガジェット事業所ごとの入力の手間が抑えられないと形骸化しやすいので、運用負担の軽さが問われそうです。
下水道新規工事の数量拾い自動化
下水道の新規整備工事において、図面から設計書に必要な数量を手作業で拾い出す作業に職員の工数が割かれています。この課題に向け、図面から数量を拾い出して積算システムへ取り込める形式で出力する仕組みを構築し、設計書作成の負担軽減を検証します。所管課は豊川市 上下水道部 下水整備課です。

Mr.ガジェット図面からの数量拾い出しを自動化して積算システム連携まで繋げる試みで、手作業の転記ミスや確認工数の削減が狙いとされています。
Ms.ガジェット図面の読み取り精度や積算システムとの連携形式がどこまで実用レベルに達するかが気になります。
マラソンDXによる大会運営負担の軽減
歴史あるシティマラソンにおいて、広範囲にわたる交通規制やスタッフ配置が運営上の負担となっています。交通量や人流などのデータを活用することにより、一般交通への影響と運営スタッフの負担を抑えつつ、参加者にとって魅力的なコースを設計できるかを検証します。所管課は豊川市 教育委員会 スポーツ課です。

Mr.ガジェット人流や交通量のデータを解析して、交通規制とスタッフ配置を抑えつつ魅力的なコースを設計する検証です。
Ms.ガジェット住民生活への交通影響を抑えながらランナーの満足度も両立させるコース設計ができるか注目したいです。
オンライン課題説明会の開催と公募スケジュール
応募を検討する事業者向けに、豊川市職員と直接対話できるオンライン課題説明会が開催されます。プロジェクト全体の公募日程や実証経費の上限は以下の通りです。

| 項目 | 内容・日程 |
|---|---|
| オンライン課題説明会 | 2026年11月25日 13:30〜15:00(オンライン開催・参加費無料) |
| 応募受付締切 | 12月13日まで |
| 採択事業者決定時期 | 2027年2月下旬予定 |
| 実証経費支払限度額 | 1件あたり50万円(税込) |
Mr.ガジェットオンライン説明会が11月25日に設定されており、応募前に直接職員へ仕様や背景を確認できる機会が設けられています。
Ms.ガジェット実証経費の上限が1件あたり50万円(税込)となっているため、開発範囲をどう見極めて提案するかが鍵になりそうです。
プラットフォームUrban Innovation JAPANの実績
UIJは自治体のDXニーズと専門事業者をつなぐオープンイノベーション・プラットフォームとして運営されており、2021年にはグッドデザイン賞を受賞しました。2026年7月3日時点で全国24自治体との協働事例が蓄積されています。

Ms.ガジェットすでに24自治体での実績があるプラットフォームなので、他地域での知見が豊川市の実証にも生かされることを期待しています。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

福祉・土木・スポーツと、部署も業務内容も全く異なる3領域が同時に公募されているのが印象的です。