Synologyは2026年11月5日、中規模組織向けに途切れない運用やデータ保護、データ効率を提供するアクティブ-アクティブ ストレージ システム「PAS3600」を発表しました。同日よりAPAC地域で提供を開始し、世界各地へ順次展開されます。
「PAS3600」の概要とシャーシ仕様
PAS3600は、SATAドライブ上でアクティブ-アクティブ アーキテクチャを採用したストレージシステムです。サービス中断のないフェイルオーバーにより、途切れないデータアクセスを実現するとしています。2U 12ベイ シャーシを採用しており、1台のPAX212拡張ユニットを接続することで最大24台のドライブまで拡張可能です。ストレージのドライブ構成は、HDDベース、オールフラッシュ、またはハイブリッドから選択できます。

データアクセスは複数のファイルプロトコルおよびブロックプロトコルを介して行えます。公表されている転送性能値は以下の通りです。
- 4KランダムNFS: 最大607K 読み取りIOPS、最大180K 書き込みIOPS
- SMB経由シーケンシャル速度: 最大6,053 MB/秒 読み取り、最大3,650 MB/秒 書き込み
Mr.ガジェット2U 12ベイ構成からPAX212拡張ユニットを足して24台まで増やせる点や、SATAドライブでオールフラッシュやハイブリッドが組める柔軟性は導入計画で確認しておきたいところです。
Ms.ガジェットオールフラッシュだけでなくHDDやハイブリッド構成も選べるので、用途や予算に合わせたストレージの組み合わせを考えたくなります。
DSM Enterpriseによる可用性とデータ保護機能
PAS3600は、高可用性ワークロード向けに最適化された統合ストレージ オペレーティング システムである「DSM Enterprise」を実行します。従業員100〜1,000人の組織を想定し、ファイルサービス、仮想化、データベースサービスを中断なく維持する設計となっています。
運用の継続性に関しては、Continuous Availability Managerとハードウェア障害時のフェイルオーバーがシステムレベルで運用を維持し、IPフェイルオーバーとマルチパスI/Oがネットワークレベルでクライアント接続を保持します。また、データ保護およびセキュリティ面では、Snapshot ReplicationとHyper Backupがシステム内外のデータを保護するほか、KMIPリモートキークライアントを通じて外部サーバー上の暗号化キーを管理できます。
データ効率化と今後のアップデート予定
データ効率の向上機能として、インラインおよびポストプロセスの重複除去と圧縮を備えており、データが消費するストレージ容量を削減します。さらに、Storage Efficiency、Hybrid Share、Synology Tieringといった機能については、後続のソフトウェアアップデートで提供される予定となっています。
Ms.ガジェット重複除去と圧縮が最初から使える一方で、階層化やHybrid Shareは後日のアップデート予定となっているため、実装時期の案内が気になります。
PAS3600の提供開始地域
Synology PAS3600は、2026年11月5日よりAPACで提供を開始しました。今後は世界各地に順次展開される予定です。
Ms.ガジェットAPAC地域から提供が始まるとのことなので、国内での具体的な取り扱い時期や導入体制の動向に注目したいところです。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

ハードウェア障害対策だけでなく、IPフェイルオーバーやマルチパスI/Oでネットワークの接続まで保持してくれる仕組みは心強く感じます。