株式会社シノプスは、需要予測型自動発注サービス「sinops」の機能を強化し、店舗での発注確認や修正作業を排除する新サービス「自動納品(仮称)」の実証実験を、株式会社ぎゅーとらの一部店舗および一部カテゴリーで2026年10月末より開始すると発表しました。自動発注に起因して発生した値引きや廃棄ロスの増加分は同社が負担する条件のもと、小売現場が売場作りや接客に専念できる環境づくりを検証します。
従来の自動発注における運用上の課題と開発背景
1990年代に自動発注システムが登場してから約30年が経過し、需要予測技術が進化する一方で、小売の現場ではシステムが出力した発注数値の確認や修正といった人手による作業が日常的に発生していました。また、売場の棚キャパシティに応じた納品制御が難しく、品出し回数の増加やバックヤード在庫の滞留につながる点が運用上の限界として指摘されていました。
同社は、自動化を掲げながらも現場に残されていた調整作業を解消し、店舗側の調整作業をゼロにする仕組みとして「自動納品」を開発したと説明しています。
Mr.ガジェット自動発注を導入していても、現場で発注数の手動確認や棚に収まらない余剰在庫の調整が残っていた点がこれまでの運用上の壁でした。
Ms.ガジェット自動化ツールが入っても毎日修正作業に追われるのでは、スタッフの方の手間がどれだけ減っているのか気になっていました。
「自動納品(仮称)」の機能と主な特徴
新サービス「自動納品(仮称)」では、AIが発注および納品量を算出して発注から納品までを自動化することで、店舗スタッフの発注確認時間を0分にすることを目指しています。売場棚のキャパシティや見栄えを考慮して納品するため、到着した商品をそのまま売場棚へ並べる運用を可能にし、バックヤード在庫の極小化を図る設計です。

本サービスで公表されている主な特徴は以下の通りです。
- 発注確認時間0分: 発注数値の確認や修正作業を撤廃し、AIが最適な発注・納品量を算出して自動処理
- バックヤード在庫の極小化: 売場棚の収容力に合わせた納品により、届いた商品をそのまま売場に陳列
- 品出し・配送効率の向上: 店舗や商品ごとに納品数量・頻度を最適化し、品出し工数削減と物流効率改善を推進
- ロス増加分の全額補償: 自動発注に起因する値引き・廃棄ロスの増加分をシノプスが負担
なお、ロス増加分の損失補填は「シノプス推奨・勧告発注数」に準拠して運用された分が対象となり、補填の上限額は導入企業と合意した範囲内に設定されます。
Mr.ガジェット棚の収容力に合わせて納品しバックヤード在庫を減らす設計に加えて、推奨発注数に従った運用の範囲内でロス増加分を補償する条件が設けられています。
Ms.ガジェット届いた商品をそのまま売場へ並べ切る運用や、損失補填の上限条件が現場でどのように機能するのか注目したいです。
ぎゅーとらでの実証実験概要と今後の展開
実証実験は、三重県を中心に展開するスーパーマーケット「ぎゅーとら」の一部店舗において、洋日配および和日配の一部商品を対象に2026年10月末より実施されます。
実験期間中は、店舗での発注確認時間0分の達成状況をはじめ、店舗在庫高の圧縮、目標欠品率の維持、品出しや陳列にかかる工数の削減といった定量的な効果を検証します。実証実験終了後には、検証結果をプレスリリース等で公表する予定です。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

賞味期限の管理がシビアな洋日配や和日配で、欠品率を維持しながら確認時間0分を両立できるのか、終了後の公表データが楽しみです。