Sharing Design株式会社は2026年10月28日、総務省の調査事業「携帯電話及び全国BWAに係る電波遮蔽環境下等における電波利用実態の把握手法等に関する調査」を受託したと発表しました。地下鉄や大規模商業施設などの電波が届きにくい環境や人が密集する場所を対象に、通信速度などの技術指標と体感的な「つながりやすさ」を同時に測定する評価手法の確立を目指します。
調査の背景と目的
スマートフォンがSNSや動画視聴、キャッシュレス決済など日常の多様な場面で普及する一方、地下鉄や地下街、大規模商業施設といった電波が遮蔽されやすい場所や混雑環境では、利用者が感じる体感品質と技術指標の数値が乖離するケースが指摘されています。本調査は、従来の通信速度や遅延といった指標にとどまらず、利用者の目線に立った通信実態を正確に把握する測定手法を確立するために実施されます。
Sharing Designはこれまで、駅や商業施設、空港、エンターテインメント施設などの屋内空間向けに、複数の携帯電話事業者が共同利用できる基地局設備(インフラシェアリング)の整備を手がけてきました。今回の受託事業では、そうした現場整備の知見を調査へ適用します。
Mr.ガジェット通信速度や遅延といった従来の測定値が良好でも、混雑した地下街や施設内ではアプリの読み込みが滞るなど、利用者の体感と数値がズレる課題に着目した調査です。
Ms.ガジェット地下鉄のホームや混雑したお店でバーコード決済画面が開かない経験があるので、実用性に即した測定手法ができるのは注目したいです。
推進体制と外部パートナーとの連携
通信品質およびUX(ユーザー体験)の評価手法の設計にあたっては、電子計測や試験分野の知見を持つキーサイト・テクノロジー株式会社(Keysight Technologies)が技術パートナーとして参画します。客観性と再現性を備えた評価基準の構築を支援する体制です。
あわせて、調査全体のプロジェクト運営支援や各種成果物の作成支援に関しては、官公庁案件の実績を有する株式会社ON BOARDと連携して推進します。
具体的な取り組み内容
本調査では、技術的な数値と日常利用における体感品質を網羅的に分析するため、実機を用いた計測や現地検証、海外動向の比較など複数の施策が計画されています。

- スマートフォンで利用されるアプリの操作を自動で再現し、電波強度や通信速度などの技術指標と体感的な「つながりやすさ」を同時に測定できる評価手法を設計
- 地下鉄や地下街などの遮蔽環境、人が集中する商業施設等において、時間帯や曜日、設備構成による通信品質と体感の違いを現地調査
- 海外主要国における同様の通信環境整備状況を調査し、国内の状況と比較検証
- 調査結果を分析・整理し、今後の電波利用評価や屋内通信環境整備に資する知見として取りまとめ
Sharing Designは本調査を通じて得られた知見を活用し、同社が全国で展開している屋内・屋外通信インフラの品質向上を図るとともに、場所を問わず利用者が快適に通信を行える環境の整備に寄与していく方針を示しています。
Mr.ガジェットアプリの自動操作による同時測定や、設備構成・時間帯別の現地調査、さらに海外主要国の整備状況との比較を通じて総合的な手法確立を図る計画です。
Ms.ガジェット実際のアプリ操作を再現しながら測定するアプローチは、普段のスマートフォンの使い勝手がどう反映されるのか分かりやすそうですね。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

インフラシェアリングの実績がある企業だけでなく、計測のキーサイトや官公庁支援の企業が組むことで客観的なデータ基準が作られるか気になります。