セーフィー株式会社は、東京消防庁の協力のもと、渋谷区桜丘町周辺において緊急通報プラットフォーム「Rapid SOS」を活用した実証実験を株式会社NTTデータおよび東急セキュリティ株式会社らと共同で実施したと発表しました。119番通報時の位置情報と周辺クラウドカメラ映像を連携させ、消防指令センターへリアルタイムに共有する仕組みを検証しています。
音声通報の課題と実証実験の背景
現在の119番をはじめとする緊急通報は音声によるやり取りが主体となっています。通報者の動揺や現場の混乱が重なることで、正確な状況把握や発生場所の特定に時間を要するケースが生じています。
セーフィーはこれまで防犯や現場DXなどで活用されてきたクラウドカメラの映像データを、防災・減災領域に寄与させる目的で今回の実証実験に参画しました。米国で人口の約99%をカバーする緊急通報プラットフォーム「Rapid SOS」と、セーフィーのクラウド映像基盤を組み合わせることで、有事の際に現場の即時可視化を図り、救急・消防活動を支援する基盤づくりを目指しています。
Mr.ガジェット音声のみの119番通報だと、動揺して現在地や状況をうまく伝えられない場面も想定されます。
Ms.ガジェット現場の様子を映像ですぐ把握できれば、駆けつける隊員の方も事前の準備がしやすくなりそうですね。
渋谷区桜丘町周辺での検証内容とシステム連携
実証実験は、人流が多く大規模なエリアマネジメントが求められる東京都渋谷区の桜丘町周辺を対象に実施されました。
検証環境では、従来の音声通報と同時にスマートフォンから位置情報を取得します。その通報地点周辺に設置されたセーフィーのクラウドカメラ映像データを、Rapid SOSプラットフォームを介して消防指令センターへリアルタイムに配信・確認できる仕組みをシミュレーション環境で確認しました。現場の状況把握精度の向上や初動対応の迅速化など、災害・救急対応の高度化に映像データが貢献できる可能性が示唆されたとしています。

Mr.ガジェット通報地点のスマートフォン位置情報を軸にして、その周辺にある既設カメラ映像を呼び出す仕組みですね。
Ms.ガジェット人通りの多い渋谷の市街地でシミュレーションを行っている点も、実践的な検証として注目したいところです。
各組織の役割分担
今回の共同実証における各社および協力機関の役割は次の通り発表されています。
- セーフィー:現場の状況をリアルタイムに捉えるクラウドカメラ映像プラットフォームの提供および連携検証の推進
- NTTデータ:プラットフォーム全体の検討・推進
- 東急セキュリティ:警備会社の立場からの参加、緊急時における位置情報と映像データの連携活用に関する検証協力
- 東京消防庁:緊急通報時における位置情報・周辺映像の確認に関する検証協力
プライバシー配慮の前提と今後の展望
本取り組みは、事前にユーザーが連携および共有の許可をした場合に限り、緊急通報の際に現場周辺の映像が自動的に消防側のプラットフォームへ共有される仕組みとなっています。
セーフィーは映像データとAIや外部プラットフォームを組み合わせる「現場AX(AI Transformation)」を推進しています。将来構想として、センサーによる自動検知や施設管理者・管理センターへの通知、適切な消防への通報などを可能にする映像プラットフォームを目指す方針を示しています。
Mr.ガジェット映像の自動連携はユーザーの事前許可を前提にしている点が運用のポイントです。
Ms.ガジェット個人のプライバシーを守る合意を取りつつ、いざという時の人命救助にどう役立てていくかが鍵になりそうです。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

映像配信のインフラだけでなく、消防機関や警備会社が実務の目線で検証に関わっている体制が印象的です。