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リガクの半導体向けX線分析・検査技術が令和8年度地方発明表彰を受賞 特別賞は4年連続

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▲回折X線の影響を回避する蛍光X線分析装置の構成模式図

リガク・ホールディングスのグループ会社である株式会社リガク(本社:東京都昭島市、代表取締役社長:川上 潤)は、公益社団法人発明協会が主催する「令和8年度地方発明表彰」において、半導体向けX線分析・検査技術に関する2件の発明で受賞したと発表しました。

受賞内容は、近畿地方発明表彰の特別賞である「大阪府知事賞」および関東地方発明表彰の「発明奨励賞」の2件です。同社における地方発明表彰の特別賞受賞は、今回で4年連続となります。同社は受賞を契機として、半導体をはじめとする産業の分析・計測課題に向けた技術開発を継続する方針を示しています。

目次

令和8年度地方発明表彰における受賞技術の概要

今回の表彰では、GaN(窒化ガリウム)などの新規半導体基板に向けた蛍光X線分析技術と、先端半導体の超格子薄膜を対象としたインラインX線検査技術の2件が評価対象となりました。

受賞部門発明名称(特許番号)主な技術特徴関連製品
近畿地方発明表彰 大阪府知事賞(特別賞)蛍光X線分析装置および方法(特許第4914514号)基板を360度回転させて回折X線の影響を避け、少なくとも3つの分析角度を選択可能にする技術WDA3650、WaferX 310
関東地方発明表彰 発明奨励賞X線検査装置、X線薄膜検査方法およびロッキングカーブ測定方法(特許第6864888号)高精度集光結晶と多層膜ミラーを組み合わせ、X線を50マイクロメートル級の微小領域に集光する技術XTRAIA XD-3300
リガクの令和8年度地方発明表彰 受賞技術一覧
Mr.ガジェット

半導体基板の分析とインラインでの薄膜検査という、製造工程の異なる段階を支える2つの技術が同時に受賞している点が興味深いです。

Ms.ガジェット

特別賞が4年連続という点にも驚きました。素材や構造が進化する半導体の現場で、計測技術の重要性が高まっている様子が伝わってきます。

大阪府知事賞を受賞した蛍光X線分析装置「WDA3650」などの技術

近畿地方発明表彰において大阪府知事賞を受賞したのは、発明者・小林 寛氏による「蛍光X線分析装置および方法」(特許第4914514号)です。本技術は、GaN(窒化ガリウム)などの新たな半導体基板に対応する蛍光X線分析技術として開発されました。

GaN基板などでは、結晶構造に起因する回折X線が、測定対象の元素から発生する蛍光X線を阻害し、分析精度が低下する課題が存在していました。従来のシリコン基板では回折X線が180度対称に現れる性質を利用し、180度異なる2つの回避角度が用いられていました。

これに対し本発明では、基板を360度回転させながら回折X線を計測し、分析に適した角度を少なくとも3つ選択できる機構を採用しています。これにより、基板の平行移動範囲を抑えながら回折X線の影響を排除し、薄膜の膜厚や成分濃度を高精度に分析できるようになりました。製品詳細としては「WDA3650」および「WaferX 310」が該当し、半導体の品質管理用途に用いられています。

▲回折X線の影響を回避する蛍光X線分析装置の構成模式図
▲回折X線の影響を回避する蛍光X線分析装置の構成模式図
Mr.ガジェット

従来の180度対称を前提とした2角度の回避から、基板を360度回転させて3つ以上の角度を選べるようにしたアプローチが着眼点として際立っています。

Ms.ガジェット

GaN基板のように新しい材料を導入する際、回折X線の影響を物理的な移動を抑えつつ回避できる工夫は、実際の品質管理工程でも気になるところです。

発明奨励賞を受賞した半導体薄膜インラインX線検査装置「XTRAIA XD-3300」の技術

関東地方発明表彰の発明奨励賞を受賞したのは、「X線検査装置、X線薄膜検査方法およびロッキングカーブ測定方法」(特許第6864888号)です。発明者には尾形 潔氏、表 和彦氏、吉原 正氏、伊藤 義泰氏、本野 寛氏、髙橋 秀明氏、杵渕 隆男氏、樋口 明房氏、梅垣 志朗氏、淺野 繁松氏、山口 僚太郎氏、洞田 克隆氏、神戸 亮氏、ジャン リーサイ氏、ヴァーマン ボリス氏の15名が名を連ねています。

半導体の高性能化に伴い、Si/SiGe(シリコンゲルマニウム)などの超格子薄膜を用いた3次元素子の採用が広がっています。こうした先端半導体では、薄膜の組成・膜厚や結晶状態が素子性能に直結するため、製造工程での微小領域評価が求められていました。しかし、従来のX線計測では高精度な測定と微小領域の測定の両立に課題がありました。

本発明では、高精度集光結晶と多層膜ミラーを組み合わせた独自のX線光学系を開発し、高い角度分解能を維持したまま、X線を50マイクロメートル級の微小領域に集光することを可能にしました。これにより、薄膜の組成、結晶性、結晶の歪みを製造工程で高速かつ高精度に評価でき、先端半導体の品質安定化や歩留まり向上に寄与しています。関連製品として「XTRAIA XD-3300」が挙げられています。

▲独自のX線光学系イメージ図
▲独自のX線光学系イメージ図
Ms.ガジェット

Si/SiGeのような超格子薄膜に対して、50マイクロメートル級の微小領域に集光してインラインで高速評価できる技術は、製造現場での歩留まり管理に直結しそうです。

  • 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。
▲回折X線の影響を回避する蛍光X線分析装置の構成模式図

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