楽天インサイト株式会社は、全国の20歳から69歳の男女を対象に実施した「生活者のAI活用購買における調査」の結果を発表しました。直近1年以内にAIを活用して商品やサービスを検討・購入した経験のある人は25.6%にとどまり、7割以上が未利用であることが判明しました。また、AIを活用した経験者においては、AIの提案と自分の直感が食い違った場合に「自分の直感を優先した」人が48.8%と最多で、「AIに従った」(13.4%)を大きく上回る結果となっています。
直近1年のAI活用購買行動率は25.6%、最も多い購入ジャンルは日用品・家電
全国の20歳から69歳の男女5,000人を対象とした予備調査において、直近1年以内にAIツール(ChatGPT等の対話型ツールや検索エンジンのAI要約など)を活用して商品・サービスを検討・購入した経験を尋ねたところ、「AI活用購買あり」は25.6%となりました。一方で「AI活用購買なし」は74.4%を占めており、全体の7割以上が未利用にとどまっています。
AIを活用して最も購入した商品・サービスの内訳としては、「日用品・家電(機能品)」が10.0%で最も高く、次いで「ファッション・趣味(嗜好品)」が6.8%、「旅行・金融・高額サービス(高額品)」が6.3%と続きました。

Mr.ガジェット購買経験ありは25.6%とまだ限定的ですが、ジャンル別では日用品・家電などの機能重視な買い物が先行している傾向が見て取れます。
Ms.ガジェット日用品や家電はスペック比較がしやすいためAIと相性が良さそうですが、全体では未利用者が7割以上という現状は実感が湧きます。
AIに期待する効果は「自分に似合うものの提案」が過半数
AIを活用して商品・サービスを検討・購入した経験を持つ1,003人を対象とした本調査で、AIに期待する効果を尋ねた結果、「自分に似合うものの提案」が51.2%で最多となりました。次いで「時短・効率化」が40.4%、「失敗の回避」が34.0%、「最安値の探索」が32.9%、「新たな発見」が31.3%と続いています。
年代別で見ると、「時短・効率化」は20代が47.6%と全年代の中で最も高い数値を示しました。これに対し「最安値の探索」は年齢が上がるにつれて割合が高くなる傾向が見られ、60代では35.5%に達しています。

Mr.ガジェット単なる最安値検索や時短だけでなく、自分に似合うものの提案という個別最適化が過半数から求められている点が印象的です。
Ms.ガジェット20代の時短志向と60代の最安値志向の対比も興味深く、世代ごとの求める価値の違いが数字に出ていますね。
提案と直感が食い違った場合は「直感優先」が48.8%で優勢
AIの提案と自分自身の直感が食い違った際の行動方針については、「自分の直感を優先した」と回答した人が48.8%に達し、「AIに従った」の13.4%を大きく上回りました。また「両者の中間を探した」という回答も29.7%見られます。
年代別の内訳では、20代において「自分の直感を優先した」が53.9%となり、若い層ほど自己の直感を重視して判断を下す割合が高い結果となりました。

Mr.ガジェットAIに従う人が13.4%にとどまり、直感を優先する人が約半数を占めている点から、最終決定権は人間が握りたい意識の強さがうかがえます。
Ms.ガジェットおすすめされても最後は自分の感覚を信じる人が多く、特に20代で直感優先が5割を超えているのは意外に感じました。
利用者の20.7%に失敗経験、「選ぶ楽しさの減少」を懸念する声も
AIに対する懸念事項についての質問では、AIの提案に従って購入した際に「失敗経験がある」と答えた人が20.7%に上りました。さらに、AIに判断を委ねることで「選ぶ楽しさが減った」(「強く感じる」と「やや感じる」の合計)と回答した割合は34.5%、「AIによる推奨が世の中を画一的にする懸念がある」は32.2%となっています。
これらのネガティブな傾向は年代によって差があり、20代では「失敗経験がある」が25.5%、「選ぶ楽しさが減った」が41.6%、「世の中が画一化する懸念」が36.3%と、すべての項目において全年代で最も高い割合を示しました。

Mr.ガジェット20代において失敗経験や選ぶ楽しさの減少、画一化への懸念が全年代で最も高いという結果は注目すべきポイントです。
Ms.ガジェット便利さを享受する一方で、自分で選ぶ楽しさや偶然の出会いが減ってしまう寂しさを感じる場面は確かにありそうです。
AIに求める役割は「検索ツール」が最多、若年層では相談相手の傾向も
普段AIをどのような存在と捉えているかという立ち位置の質問では、「検索エンジン・辞書のような存在」が53.4%で過半数の支持を集めました。これに続いて「相談相手・カウンセラー」が33.6%、「専門家・顧問・アドバイザー」が29.5%、「優秀な部下・アシスタント」が24.1%となっています。
年齢層による違いとして、検索エンジンとしての認識は年代が上がるほど高まり、60代では63.6%を占めました。一方の20代では、「相談相手・カウンセラー」が34.1%、「友達・話し相手」が25.1%に達するなど、対人的なコミュニケーション役として捉える傾向も見られます。

Mr.ガジェット基本は検索や辞書代わりの情報整理ツールとして使われつつも、若い世代では相談相手や話し相手としての認識が広がっています。
Ms.ガジェット単なるツールとして割り切る層と、会話相手として向き合う層でAIへの接し方が分かれているのがよく分かります。
「生活者のAI活用購買における調査」の調査概要
公表された調査の実施概要は以下の通りです。
- 調査エリア:全国
- 調査対象者:20歳〜69歳 男女(予備調査5,000人 / AIを活用して商品・サービスを検討・購入した経験のある本調査1,003人)
- 調査方法:インターネット調査
- 回収サンプルサイズ:5,000サンプル(分析対象:1,003サンプル)
- 調査期間:2026年7月24日(金)から7月28日(火)の5日間
- 調査実施機関:楽天インサイト株式会社
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

予備調査5,000人からAI購買の経験者1,003人を抽出した調査設計により、実利用者の意識が浮き彫りになっています。