株式会社QunaSysは2026年9月28日、マツダ株式会社 技術研究所と進めている量子CAE(Computer Aided Engineering)および量子CFD(Computational Fluid Dynamics)領域の共同研究について、その取り組み内容と今後の展望を公開したと発表しました。自動車開発におけるシミュレーションの高度化を見据え、ゲート型量子コンピュータの活用可能性を検証しています。
量子CAE・量子CFDの実現に向けた共同研究の概要
現在の自動車開発では、流体解析や衝突解析、プレス成型解析など、さまざまなシミュレーションが活用されています。しかし、解析モデルの高度化に伴い、計算規模や計算時間の増大が課題となっています。こうした背景のもと、マツダ技術研究所とQunaSysでは、将来的な自動車開発への量子コンピュータ活用を見据えた技術検討を進めています。
本取り組みでは、ゲート型量子コンピュータをCAEやCFDへ応用するための量子アルゴリズムや実装方法について検討しています。QunaSysからは量子コンピューティングに関する教育プログラムに加え、理論からソースコードを含む実装例までが提供されています。
- 一次元の移流方程式を題材とした検討の実施
- 独自のアルゴリズムとの組み合わせや次の研究への発展に向けた技術的知見の蓄積
- 双方の研究者・技術者による知見の共有
単に計算結果を提供するのではなく、双方が協力しながら研究を進めることで、量子コンピュータを自動車開発へ応用するための技術基盤づくりを目指しているとのことです。
シミュレーション高速化への期待と将来の展望
現在の自動車開発プロセスでは、設計したモデルをシミュレーションで評価し、その結果をもとに再び最適化する作業が繰り返されています。解析対象の複雑化・大規模化によって、1回のシミュレーションに必要な計算時間も増大しています。
量子コンピュータによってCAEそのものを高速化できれば、従来は計算時間の制約から難しかった多数の条件でのシミュレーションや、より大規模で高精度な解析が可能となります。これにより、自動車の設計開発プロセスそのものを変える可能性があるとしています。
公開されたインタビューの内容
- 自動車開発における量子技術の活用目的
- 現在の段階から量子コンピュータの研究に取り組む理由
- QunaSysとの共同研究で行われている具体的な技術検討
- 量子CAE・量子CFDによる自動車開発の変化
- 日本の製造業における国産CAEの可能性
QunaSysでは、化学や材料科学をはじめとする産業向け量子アルゴリズムの開発を推進しています。今後も企業や研究機関との共同研究を通じて得られる知見を蓄積し、量子コンピュータの産業応用の実現に向けた技術開発を進めていく方針です。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

