ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(PxDT)は、「ガンマ波サウンド™」を日常的に聴取できる環境にあり、認知機能チェック&トレーニングサービス「脳体力トレーナー CogEvo®」を利用する369名を対象に、過去のデータを遡って集計した結果を公表しました。評価した5項目(空間認識力・見当識・記憶力・計画力・注意力)すべてにおいて、30日後、60日後、90日後の各測定時点で、初回スコアと比べて平均値の上昇が確認されました。
集計の概要と実施条件
本集計は、2025年5月から2025年10月までの期間を対象として実施されました。ガンマ波サウンド™を日常的に聴取できる環境下でCogEvoの測定記録がある1,500名超のうち、条件を満たした369名(平均年齢60歳、20代〜80代)のデータが集計対象となっています。
- 対象データ:ガンマ波サウンド™の聴取記録とCogEvoの測定記録
- 集計期間:2025年5月〜2025年10月
- 集計対象者:ガンマ波サウンド™を日常的に聴取できる環境でCogEvo測定記録がある1,500名超のうち369名(平均年齢60歳、20代〜80代)
- 評価項目:注意力、計画力、記憶力、見当識、空間認識力の5項目
- 評価方法:初回スコアを基準に、30日後・60日後・90日後の平均スコアと、各対象者自身の初回スコアとの差(変化量)の平均を集計
集計対象者の選定条件として、初回測定と同じ課題について30日後、60日後、90日後(各±7日)のいずれかに再測定の記録がそろっていることが求められています。各時点の集計人数は、30日後が329名、60日後が131名、90日後が87名となっています。なお、聴取頻度には個人差があり、集計期間中にガンマ波サウンド™の聴取記録のない対象者も一部含まれています。スコアが0の記録や統計的な外れ値は項目ごとに集計から除外されています。
Mr.ガジェット日常環境で記録された既存データを集計した後ろ向きの調査で、30日後から90日後にかけて追跡できた利用者が対象になっています。
Ms.ガジェット対象期間や人数、測定条件が具体的に開示されているため、どのような集計環境だったのか前提が把握しやすいです。
CogEvo 5項目の集計結果とスコア変化
評価された5項目すべてにおいて、30日後・60日後・90日後の各時点で初回と比べてスコアの上昇が確認されました。中でも注意力の変化量が最も大きく、初回の平均スコアは90.2と同年代平均(100)を下回っていましたが、30日後が115.2、60日後が120.3、90日後が119.6となり、いずれの時点でも同年代平均を上回りました。初回からの変化量は30日後で+24.9、60日後で+29.9、90日後で+31.2ポイントを記録しています。また、PxDTによると、ガンマ波サウンド™を継続的に多く聴取している人ほど、注意力の初回からの変化量が大きい傾向が見られたとされています。
計画力と記憶力についても、初回の平均スコアはそれぞれ89.1、96.8と同年代平均を下回っていましたが、30日後・60日後・90日後の各時点でいずれも同年代平均を上回る平均スコアを示しました。90日後の初回からの変化量は、計画力が+25.7ポイント、記憶力が+10.0ポイントとなっています。初回から同年代平均を上回っていた見当識(初回109.2)と空間認識力(初回106.3)についても、各時点で初回からの変化量はプラスを維持し、90日後の変化量は見当識が+9.8ポイント、空間認識力が+8.2ポイントでした。
| 項目(指標名) | 初回(※同年代平均=100) | 30日後 | 60日後 | 90日後 | 90日後の変化量 |
|---|---|---|---|---|---|
| 注意力(TRAIL) | 90.2 | 115.2 | 120.3 | 119.6 | +31.2 |
| 計画力(ROUTE) | 89.1 | 109.3 | 112.8 | 114.9 | +25.7 |
| 記憶力(FLASH LIGHT) | 96.8 | 109.2 | 109.2 | 109.3 | +10.0 |
| 見当識(KENTOSHIKI) | 109.2 | 117.5 | 119.9 | 122.3 | +9.8 |
| 空間認識力(JUST FIT) | 106.3 | 112.0 | 115.1 | 112.0 | +8.2 |

Mr.ガジェット5項目すべてでスコアが上昇し、特に注意力の変化量が+31.2ポイントと最大を示した一方で、個人の聴取量と変化量の因果関係を示すものではない点に注意が必要です。
Ms.ガジェット注意力や計画力など、初回で平均を下回っていた項目の伸びが大きい結果になっている点に注目したいです。
参考情報:CogEvoを実施した別集団のデータ
CogEvoは課題を繰り返すことによるトレーニング効果でスコアが上がることがあります。PxDTは参考情報として、ガンマ波サウンド™の条件とは別に、CogEvoを一定期間実施した別集団(2017年1月〜2021年1月、425名、平均年齢46歳)における初回からの変化量データを提示しています。ただし、実施時期、年齢構成、実施回数が異なるため、今回の集計結果と直接比較することはできないと説明されています。
| 項目 | 30日後 | 60日後 | 90日後 |
|---|---|---|---|
| 注意力 | +9.8 | +8.7 | +10.0 |
| 計画力 | +12.4 | +13.6 | +14.7 |
| 記憶力 | +6.7 | +8.5 | +11.8 |
| 見当識 | +5.8 | +4.4 | +5.5 |
| 空間認識力 | -0.2 | -1.0 | +2.1 |


本集計の留意事項と今後の展開
発表では、本集計結果の解釈に関して以下の留意点が挙げられています。
- 日常の聴取・測定記録を用いた後ろ向きの集計であり、対照群を設けた無作為化比較試験ではないため、ガンマ波サウンド™の聴取による効果や因果関係を示すものではないこと
- 課題の反復実施によるトレーニング効果の影響を除いていないこと
- 初回スコアが低いほど変化量が大きくなる傾向(平均への回帰)が全項目で確認されており、スコア上昇の解釈にその影響を考慮する必要があること
- 聴取を継続した利用者のデータを集計しているため、自己選択バイアス(意欲の高い人が残りやすい等)の影響を受けること
- 各時点の集計対象者が同一ではないこと(30日後・60日後・90日後で人数および初回スコアが異なる)
- 食事、運動、睡眠など他の生活習慣の影響を分けて評価していないこと
- 聴取量と変化量の関係は、聴取量が個人の選択によるものであり、初回スコアや生活習慣の違いを調整していないため、因果関係を示すものではないこと
PxDTは今後、今回の集計で変化量が大きかった「注意力」に着目し、日常生活の中で得られたデータの蓄積や解析を継続するとともに、対照群を設けた試験など精度の高い検証を進め、ガンマ波サウンド™のエビデンス構築に取り組む方針を示しています。
Mr.ガジェット対照群を置かない日常データの集計であることや、平均への回帰、自己選択バイアスなどの制約事項が7項目にわたって明確に列挙されています。
Ms.ガジェット効果を断定せず、バイアスや生活習慣の影響を明記した上で、今後は対照群を設けた試験を計画しているという点に期待したいです。
ガンマ波サウンドおよびCogEvoについて
「ガンマ波」は人の脳内で生じる脳波の一種で、記憶や集中などとの関連が研究されています。「ガンマ波サウンド™」は、PxDTと塩野義製薬株式会社が共同開発した技術で、日常の音楽やテレビの音声などを約40Hz周期で変調して生成する音です。40Hz周期の音については認知機能に関連する研究報告が複数なされており、PxDTは生活に溶け込む認知機能ケアの実現に向けて研究開発を続けています。
「脳体力トレーナー CogEvo®」は、株式会社トータルブレインケアが開発・提供する認知機能のチェック&トレーニングのクラウドサービスです。1回約5分のゲーム感覚の課題を通じて、空間認識力、見当識、記憶力、計画力、注意力の5つの力を「脳体力」として可視化します。医療機関、介護施設、自治体、企業などで活用されています。
Ms.ガジェットテレビや普段の音声を40Hzで変調する仕組みや、ゲーム感覚で測れるCogEvoの仕様など、背景技術の組み合わせが分かりやすいです。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。


テストの反復による慣れの影響を考慮するために、別集団の参考データを並べて公開している姿勢が客観的ですね。