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オンセミ、IVR技術のフェリック買収で合意 現金最大7.75億ドル規模で2030年AIデータセンター売上目標を30億ドル超へ上方修正

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光る配線と半導体チップが並ぶ基板を背景に、onsemiとFerricの企業ロゴが中央に配置された図版案。

米半導体大手のオンセミ(onsemi、本社:米国アリゾナ州スコッツデール)は、統合電圧レギュレータ(Integrated Voltage Regulator:IVR)技術のイノベーターであるフェリック(Ferric, Inc.)を買収する契約を締結したと発表しました。買収対価は買収完了時の現金6億ドルに加え、一定の売上高マイルストーン達成に応じた最大1億7,500万ドルの追加条件付き対価で構成され、資金には手元現金が充当されます。この買収に伴い、オンセミは2030年におけるAIデータセンター売上目標を5億ドル引き上げ、30億ドル超に増額することを明らかにしました。

光る配線と半導体チップが並ぶ基板を背景に、onsemiとFerricの企業ロゴが中央に配置された図版案。
目次

フェリック買収の契約条件と完了予定時期

発表された買収合意の契約条件に基づき、オンセミは完了時に支払う現金6億ドルと、将来の売上高マイルストーン達成に応じた最大1億7,500万ドルの追加対価を用意します。取引資金はすべて手元現金で賄われる計画です。主に米国ニューヨークおよびシリコンバレーに拠点を置くフェリックの従業員約50名が、取引完了後にオンセミへ合流する予定となっています。

取引自体は慣習的な取引完了条件を満たした上で、2026年末までに完了する見通しです。オンセミは本件取引が短期的な財務状況に与える影響はほとんどないと予測しています。一方で、本格的な事業展開段階を迎えた際には、長期的な売上高成長率、売上総利益率、および1株当たり利益(EPS)の目標達成に寄与すると説明しています。

Mr.ガジェット

買収対価は手元資金による現金6億ドルが基本で、最大1億7,500万ドルの追加支払いは売上目標の達成状況に応じた条件付き対価となっています。

Ms.ガジェット

2026年末までの取引完了を見込んでいて、短期的な財務影響を抑えつつ長期的な成長を狙う構成になっているのが分かります。

IVR技術の特徴とAIプロセッサーへの電力供給

近年のAIプロセッサーにおける消費電力の増大に伴い、半導体業界では電力損失の低減や電力密度の向上、急激に変動する電力需要への迅速な対応が急務となっています。この課題に対し、電圧レギュレーション機能を段階的に演算部へ近づけるアプローチが進展しており、電力変換機能をプロセッサーのパッケージまたはサブストレート内へ直接集積するIVR技術が次のステップとして位置付けられています。

買収対象となるフェリックは、電源コントローラー、FET、インダクター、キャパシターをコンパクトなワンパッケージに集積する差別化されたIVR技術を展開しています。このアーキテクチャにより、従来のディスクリート型電圧レギュレータソリューションと比較して基板面積を50〜70%削減しながら、プロセッサー近傍への大電力供給を可能にするとしています。

基板面積の縮小と電力供給効率の向上により、顧客側はシステム全体の電力をより多くAIコンピュート処理に割り当てられるようになります。これにより、プロセッサーにおけるワット当たりの処理トークン数の改善につながると発表されています。フェリックは統合電圧レギュレーションおよび先端磁性材料分野において10年以上の専門技術と40件以上の特許ポートフォリオを保有しており、オンセミの製品化能力や事業規模と融合することで商用化を推進する方針です。

Mr.ガジェット

IVRは受動部品やコントローラーを半導体パッケージ内へ直接集積し、従来のディスクリート構成と比べて基板面積を50〜70%削減する設計技術です。

Ms.ガジェット

チップのすぐそばで電力供給できれば基板スペースも節約できて、限られた電力をAIの計算自体により多く回せる仕組みに注目したいです。

オンセミのAIデータセンター事業戦略と両社トップのコメント

オンセミは今回の買収を通じて、電力網(グリッド)からプロセッサーコアに至るまでの自社パワーポートフォリオを拡充します。同社は2030年のAIデータセンター向け売上目標を従来の計画から5億ドル引き上げて30億ドル超へと上方修正し、それ以降もIVR事業が複数年にわたり加速的に成長していく見通しを示しました。

オンセミの社長兼CEOであるハッサーン・エルコーリー氏は、AIの急速な拡大に伴いプロセッサーへの電力供給要件が一変している点を指摘し、幅広いパワーポートフォリオと今回の技術獲得を組み合わせることで、進化するアーキテクチャへの採用機会と顧客サポート能力を広げられるとコメントしました。またフェリックの創業者兼CEOであるノア・スターケン氏は、演算処理が行われる至近距離での電力供給を実現する統合パワーアーキテクチャがAIデータセンターで重要になると述べ、オンセミの製造能力や顧客基盤を得ることで技術の普及を加速させられると表明しています。

Ms.ガジェット

2030年の売上目標を5億ドル上乗せして30億ドル超へ引き上げるなど、AI向け電力ソリューションへの需要の高まりと両社の事業規模拡大に対する強い意気込みが伝わってきます。

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投資家向けプレゼンテーション資料と開示情報

本買収の発表に合わせ、オンセミは投資家向けプレゼンテーション資料を公開しています。買収に関する将来見通しや市場機会(TAM)、業績目標への影響に関する詳細な前提条件は同資料およびSEC提出書類で開示されています。

Ms.ガジェット

技術統合の詳細や財務目標への影響について、公開されたプレゼンテーション資料から前提条件をしっかり確認しておきたいところです。

  • 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。
光る配線と半導体チップが並ぶ基板を背景に、onsemiとFerricの企業ロゴが中央に配置された図版案。

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