株式会社NTTドコモの社会科学系研究所であるモバイル社会研究所は、2010年から2026年までの17年間にわたるモバイルICTの利用動向に関する定点調査や最新データをまとめた「モバイル社会白書2026-2027 データが映す、社会のいま」を公式サイトにて無償公開しました。あわせてYouTube紹介動画の案内や、2026年11月9日刊行の書籍版・電子書籍版の展開も明らかにしています。
「モバイル社会白書2026-2027」の公開形態と書籍展開
「モバイル社会白書2026-2027 データが映す、社会のいま」は、モバイル社会研究所の公式サイトにおいて無償で閲覧できます。また、YouTubeにて本白書の紹介動画も案内されています。

紙の書籍版はNTT出版株式会社より2026年11月9日に刊行予定です。全国の書店やネット書店にて2,860円(税込)で販売されます。同日からはネット書店にて電子書籍版の無料提供も開始される予定となっています。
Mr.ガジェットWebサイトでの無償公開に加えて、有料の紙書籍版と無料の電子書籍版も用意されています。閲覧環境や保存目的に合わせて複数の形式から選べる構成です。
Ms.ガジェットWebだけでなく電子書籍でも無料で閲覧できるのは、手元のリーダーや端末で落ち着いて読みたい時に助かります。
定点調査による経年変化と今回初掲載のテーマ
本白書では、2010年から2026年までの17年間にわたる定点調査データを基に、モバイル端末の所有状況をはじめとする多様な変化を取り上げています。各章で掲載されている主な経年変化トピックスは以下の通りです。
- モバイル端末の所有状況の変化(1章)
- 連絡手段や情報取得手段の変化(2章)
- 動画サービス利用率や生成AI利用率の変化(3章)
- キャッシュレスサービスなどの利用率変化(4章)
- 災害時の情報収集動向の変化(5章)
- 小中学生のSNS利用率の変化(6章)
- シニアのスマートフォン所有率の変化(7章)など
さらに今回の白書では、現代の動向を受けた2つの新しいトピックスが初掲載されています。

- 趣味・娯楽とICT利用(4章):ICTによって趣味の楽しみ方が変わりつつあることを受け、情報収集経路やICTの活用状況などを分析
- あんしんなモバイル利用・情報への向き合い方(5章):セキュリティトラブルの身近化やSNS・生成AI普及に伴う情報量増加を背景に、スマートフォン利用時のセキュリティ意識、情報過多と感じる人の割合、情報の取得方法を分析
Mr.ガジェット17年間の長期定点データに加えて、情報過多への意識や生成AIといった近年の環境変化に合わせた項目が新設されています。
Ms.ガジェットSNSやAIで情報量が増える中、自分が情報過多と感じている割合やセキュリティ意識のデータは特に気になります。
白書の構成と有識者・研究員によるコラム
白書全体の構成として、東京大学名誉教授・東京工科大学教授の廣瀬通孝氏による巻頭言や、「2025~2026年のモバイルICT社会トレンド総括」が冒頭に置かれています。各章にはテーマに応じた専門家や研究所員によるコラムが収録されています。
- 1章 モバイル端末の所有・利用状況:コラム1「移動中の情報行動」(立教大学教授 是永論氏)
- 2章 モバイルコミュニケーション:コラム2「グローバルなデジタル社会における「フラット化」と「分断」 ―2025年日中若者調査のSNS利用データから」(中央大学教授 松田美佐氏)
- 3章 コンテンツとメディア:コラム3「日本社会における生成AI導入の課題」(立命館大学客員教授 桑津浩太郎氏)
- 4章 お金とICT利用、趣味・娯楽とICT利用:コラム4「デジタルは趣味の世界を"狭める"のか"広げる"のか」(モバイル社会研究所 小島誠也氏)
- 5章 安心・安全:コラム5「生成AI時代のモバイル社会 ―利便性・安全性・社会的コストの間で」(モバイル社会研究所 栗原俊介氏)
- 6章 子どものICT利用
- 7章 シニアの生活実態とICT利用:コラム6「スマホは何をもたらすのか ―小中学生と高齢者に見る共通性と違い」(モバイル社会研究所 水野一成氏)
調査の設計と実施概要
白書に掲載された基礎的な調査の設計情報は次の通りです。主要なウェブ調査のほか、特定のテーマや対象者に絞ったウェブ調査および訪問留置調査も組み合わせて実施されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査方法 | ウェブ調査 |
| 調査時期 | 2026年1月 |
| 調査対象 | 全国の15~79歳の男女(6,748サンプル) |
| 標本抽出法 | 性別・年代別・都道府県別で割り付け |
| その他の調査 | 金融とICT、趣味・娯楽とICT、生成AI・VR、情報への向き合い方に特化したウェブ調査。子どもやシニアに特化した訪問留置調査 |
Ms.ガジェットWeb調査だけでなく、子どもやシニア向けには訪問留置調査を行っている点が丁寧ですね。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

日中若者のSNS比較や趣味が広がるか狭まるかなど、コラムの切り口が具体的で読み物としても面白そうです。