位置情報技術を活用したシステム開発やコンサルティングを手がける株式会社MIERUNEは、オープンソースのGIS(地理情報システム)ソフトウェア「QGIS」上で、AIエージェントを用いて地図作成やデータ分析を行えるようにする研修および導入支援の提供を開始しました。
同社が2026年10月に無償公開したQGISプラグイン「Mapsuke」を軸とし、AIへの指示出しや結果の検証方法、日々の業務への組み込み方を体系的に学べる支援プログラムを提供します。
チャットでQGISを操作するAIプラグイン「Mapsuke」の概要と動作要件
「Mapsuke」は、QGISの画面上でチャットを用いて指示を出すことで、接続したAIエージェントがQGISを操作するプラグインです。細かな操作手順を把握していなくても、「人口データを取ってきて、市町村ごとに色分けした地図にして」といった日本語の文章でやりたいことを伝えるだけで作業を進められます。
公開データの取得や集計、色分け地図の作成までを一度の指示で実行できるほか、位置情報を持たない紙図面を地図に重ねて作図する作業や、衛星画像から植生の変化を計算して時系列アニメーションを作成する処理など、複数の手順を組み合わせたタスクにも対応します。QGIS公式プラグインリポジトリから無料でインストール可能です。


Mapsukeを利用するには、以下の環境が必要です。
・QGIS 3.44以降
・Claude CodeまたはCodex CLIのいずれかの実行環境(サブスクリプション契約またはAPIキー)
なお、Claude CodeおよびCodex CLIの利用料金は、各サービスの契約に基づきユーザー自身が負担する形態となっています。
Mr.ガジェットMapsuke自体は無料のQGISプラグインですが、動作にはQGIS 3.44以降に加えてClaude CodeかCodex CLIの契約やAPI環境が必要です。
Ms.ガジェット日本語のチャットで集計から作図まで進められるのは直感的ですが、連携するAIサービス側の契約費用が別途発生する点は押さえておきたいですね。
研修・導入支援が提供される背景と基礎知識の必要性
QGISは誰でも利用可能なデスクトップGISソフトウェアで、QGIS Dashboardによると月あたり約2,000万回起動されています。日本国内でも防災、都市計画、インフラ管理、農林業、環境調査、不動産、研究・教育といった幅広い分野の企業や自治体で導入されています。
近年、Claude CodeやCodexなどのAIエージェントが普及し、言葉で集計や地図作成を指示できる環境が整いつつあります。しかし、AIを実務に導入する際には、環境構築や指示方法、処理結果の正誤確認といった前提知識が必要です。
操作手順を覚える時間が短縮される一方で、「何をどのように指示するか」「出力結果が正しいかをどう確かめるか」を判断する役割が担当者に求められるため、地図データの構造、座標系、分析手法などのGISの基礎知識は依然として重要であるとMIERUNEは説明しています。延べ1,000名以上が受講した同社のQGIS研修の知見とプラグイン開発経験を組み合わせ、実務に適した導入を後押しします。
Mr.ガジェットAIが操作を肩代わりしても、出力された地図の座標系やデータ構造が正しいかを判断するにはGISの基礎知識が欠かせません。
Ms.ガジェット操作を丸投げできるわけではなく、指示の正確さや成果物の確認を担当者が判断するための知識が必要という説明に納得です。
提供メニュー1:公開講座「QGIS×AIエージェント実践講座」
公開講座「QGIS×AIエージェント実践講座」は、QGISの基本操作を習得した利用者が、AIを活用して業務をさらに効率化するためのステップアップ講座です。Mapsukeを使いチャットで指示を出しながら、データ取得からレポート用・Web公開用の地図作成までの一連の流れを習得します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 講座名 | 【QGIS研修】QGIS×AIエージェント実践講座〜Mapsukeプラグインによるワークフローの効率化〜 |
| 開催日時 | 第1回:2026年11月17日(火)13:30〜16:30 第2回:2026年12月8日(火)13:30〜16:30 ※両日とも同じ内容 |
| 開催形式 | オンライン(Zoom) |
| 受講料 | 33,000円(税込) |
| 受講要件 | Claude CodeまたはCodex CLIのご利用環境(サブスクリプション契約またはAPIキー)が必要 |
提供メニュー2:企業・自治体向け法人研修
企業や自治体の担当者向けに、講師派遣またはオンライン形式で実施されるカスタマイズ研修です。Mapsukeの導入手順や基本操作、処理結果の確認手法、複合処理、反復作業の自動化までを網羅します。
定期的なデータ集計や色分け地図の作成といった受講側の実業務データを題材にした講義に対応するほか、QGISの操作に慣れていない受講者が多い組織には基礎研修を組み合わせた段階的なプログラムも提案されます。来年度の研修計画に向けた相談も受け付けています。

Ms.ガジェット自治体や企業の実際の業務データを扱って演習できるのは実践的で、組織ごとのスキルに応じた段階的なプログラムが選べるのも助かります。
提供メニュー3:年間伴走型「QGISサポート」でのAI活用支援
「QGISサポート」は、導入支援や日々の操作相談、データ作成・解析、定型作業の自動化、運用設計に至るまで、専門チームが年間を通じて組織に伴走するサービスです。社内に相談相手がいない場合や、作業手順の妥当性を判断しづらい組織の課題に対応します。
本サポートの枠組みの中で、Mapsukeの環境構築や指示文の作成、業務に合わせた活用方法の相談が可能です。固有業務で発生する反復作業をAIに任せる仕組みづくりについても、別途相談に応じて支援するとしています。

Mr.ガジェット単発の研修受講だけでなく、年間契約のQGISサポート枠組み内でMapsukeの導入や個別業務の自動化について継続相談が可能です。
Ms.ガジェット研修を受けた後も日々の業務で疑問が出てきたときに、専任チームへ相談できる窓口があるのは組織にとって心強いですね。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

全2回の公開講座はどちらも同内容で受講料が税込33,000円と明確ですね。オンライン開催なので遠方からでも参加しやすい設定だと感じます。