LINE WORKS株式会社は、全国の小売店舗で働く社員660名を対象に実施した「小売店舗のコミュニケーションに関する調査」の結果を発表しました。調査によると、店内の連絡手段としてインカムや無線機が最も多く使われている一方、利用者の84.5%が聞き逃しを経験しており、1日1回以上聞き逃すスタッフは人探しに年間101時間を費やしている実態が明らかになりました。
小売店舗のコミュニケーションに関する調査の概要
本調査は、顧客ニーズや取り扱う商品・サービスの多様化、人手不足などが進む小売現場において、スタッフ間の連携実態と業務上の課題を把握する目的で実施されました。調査の条件および実施概要は以下の通りです。
- 調査タイトル:小売店舗のコミュニケーションに関する調査
- 調査対象:小売店舗で働く社員(スーパー、ドラッグストア、ホームセンター、家電量販・専門店・百貨店・その他の店舗小売)
- 調査対象エリア:全国
- 調査期間:2026年8月8日〜8月13日
- 調査方法:インターネット調査
- 有効回答数:660名
- 年間時間の算出条件:1か月の勤務日数を20.8日、年間勤務日数を250日として算出
店舗内の連絡手段の実態とアナログ手法の併用
店内でスタッフ同士が連絡を取る際に用いる手段(複数選択)について尋ねたところ、「インカム・無線機(専用機)」が44.4%で最多となりました。次いで「直接歩いて探しに行く」が41.2%、「内線電話・店内PHS」が35.8%と続いています。
「直接歩いて探しに行く」(41.2%)や「口頭の伝言(他の人づて)」(30.5%)、「大声で呼ぶ」(12.4%)といったアナログな方法のいずれかを用いている割合は合計で54.7%にのぼりました。一方で、「スマートフォン向けのインカムアプリ」(13.0%)、「個人のLINEでのやり取り」(13.0%)、「会社・店舗指定のビジネスチャット」(12.0%)といったデジタルツールの利用割合は限定的であることが示されています。

連絡手段として最多だった「インカム・無線機」の利用者に併用する連絡手段を尋ねた調査では、「直接歩いて探しに行く」が40.3%でトップとなりました。続いて「内線電話・店内PHS」(37.5%)、「館内放送」(32.4%)が挙げられています。
さらに「会社支給スマホ・携帯の通話」(31.4%)や「口頭の伝言」(31.1%)、「紙の掲示物・申し送りノート」(25.9%)も併用されており、併用する手段は平均3.6種類となりました。専用機を導入していても、単一のツールでは連絡が完結しない実態がうかがえます。

Mr.ガジェットインカムなどの専用機器を使っていても、4割の人が歩いて探しに行っているという併用状況が浮き彫りになっています。
Ms.ガジェット併用手段が平均3.6種類もあるということは、専用ツールがあってもそれだけで連絡を取り切るのは難しい場面が多いのですね。
インカム・無線機における聞き逃しの頻度と人探しの時間
インカム・無線機の利用者を対象に、相手の声や連絡を聞き取れなかった経験の頻度を調査したところ、「1日に1〜2回」が30.9%で最も多く、「1日に3回以上」が23.3%となりました。これらを合わせると、過半数にあたる54.2%が1日1回以上の聞き逃しを経験しています。
また、「週に1回程度」(22.2%)、「月に1回程度」(4.4%)、「月に1回未満」(3.8%)を合わせると、全体の84.5%が聞き逃しを経験していることが分かりました。

聞き逃しの頻度別に「直接歩いて探しに行く」割合を比較すると、「1日3回以上」聞き逃す層では56.8%に達しました。「週に1回程度」の層は38.3%、「1日1〜2回」の層は36.4%となっており、聞き逃す頻度が高いスタッフほど、直接歩いて相手を探す傾向が見られます。

聞き逃し経験者が同僚や担当者を歩いて探す時間(聞き逃し回数×歩いて探す時間)を算出した結果、「1日に3回以上」では28.1分、「1日に1〜2回」では20.4分となりました。1日1回以上聞き逃すスタッフの平均は1日あたり24.3分となり、年間の勤務日数を250日として計算すると、年間101時間を人探しに費やしている計算になります。

Mr.ガジェット聞き逃しが1日1回以上ある層では、人探しにかかる時間が1日平均24分を超え、年間100時間以上に積み上がっています。
Ms.ガジェット1日あたりは20分強でも、年間に換算して101時間となると、店舗全体での業務効率への影響はかなり大きそうです。
人探しや連携不足が引き起こす業務上の支障
他のスタッフを探したり応援を待ったりしている間に経験した事柄について尋ねたところ、「特にない」と回答したのは18.6%にとどまり、81.4%が業務上の何らかの支障を経験していると回答しました。
具体的な項目では、「お客様を待たせた」が57.4%で最多となり、次いで「自分の作業が中断した」(56.4%)、「レジに行列ができた」(31.8%)となりました。さらに「発注・値引き・品出し等の作業が遅れた・間違えそうになった」(21.7%)や「残業や業務の持ち越しが発生した」(19.2%)といった回答もみられ、人探しによるタイムロスが接客遅延や個人の業務遅滞につながっている状況が示されています。

Ms.ガジェット8割以上が何らかの支障を経験し、お客様を待たせたり作業が中断したりしている点は、買い物客としても現場のスタッフとしても切実な問題だと感じます。
音声とテキストを連携する「LINE WORKSラジャー」の概要
LINE WORKS株式会社では、こうした店舗コミュニケーションの課題に対応するツールとして、スマートフォン向けインカム・トランシーバーアプリ「LINE WORKSラジャー」を提供しています。
同アプリはトランシーバー機能に加え、音声AI技術によりやり取りをリアルタイムで文字起こしし、テキストとして蓄積・共有できる仕組みを備えています。これにより指示内容の伝達ミス削減や業務プロセスの可視化を図ることができます。
また、ビジネスチャット「LINE WORKS」と連携することで、オフィスや本部はテキストチャット、現場スタッフは音声といったように、働く環境に合わせた連携が可能です。発表によると、小売や運輸、介護、医療などのフロントライン領域を中心に、現在2,000社で導入されています。
Mr.ガジェット音声をリアルタイムで文字起こしして蓄積できれば、聞き逃した際にもテキストで後から確認できる余地が生まれます。
Ms.ガジェット現場は音声、本部は文字チャットと使い分けられる仕組みは、異なる環境で働くスタッフ同士の連絡で便利そうに思えます。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

スーパーやドラッグストアなど身近な店舗の社員660名を対象にした調査で、現場の実態がどのような数字として表れているのか気になります。