山岳捜索サービス「ココヘリ」を運営するAUTHENTIC JAPAN株式会社は、2026年10月31日と11月1日に長野県大町市の中山高原で開催される「2026年度全日本オリエンテーリング選手権大会(ミドル/ロング)」において、安全対策として70歳以上の全競技者にココヘリの携行が必携指定されたことを発表しました。70歳未満の競技者に対しても携行が推奨されます。
全日本オリエンテーリング選手権大会でのココヘリ携行指定
公益社団法人日本オリエンテーリング協会が主催する「2026年度全日本オリエンテーリング選手権大会」では、大会の安全対策の一環として発信機を用いた捜索サービス「ココヘリ」が導入されます。具体的には、70歳以上の全出走者に対して携行を必須とし、70歳未満の出走者にも携行を推奨する運用が決定しました。

自身のココヘリ発信機を所有している競技者は、エントリー時に自身の「ココヘリID」を登録して参加します。発信機を持っていない競技者に向けては、エントリー時のオプションとして発信機の貸出が用意され、レンタル料金は2日間で1台1,100円に設定されています。
Mr.ガジェット今大会では70歳以上が必携、70歳未満は推奨と年齢で区分されており、発信機を持っていない競技者向けに1,100円のレンタル枠も用意されています。
Ms.ガジェット対象年齢によって扱いが分かれていますが、発信機を所持していなくても割安にレンタルできるのは参加しやすい配慮だと感じます。
2025年度大会の事故を受けた安全対策導入の背景
今回の措置は、前年度大会で発生した遭難事故を契機に検討が進められました。2025年10月4日に栃木県那須塩原市で開催された2025年度大会のミドル・ディスタンス競技部門において、80代の競技者が競技中に未帰還となり、その後に死亡が確認される事態が起きました。
これを受け、日本オリエンテーリング協会は外部有識者を含む事故調査会議を立ち上げ、2026年2月に事故調査報告書を公表しました。安全ガイドラインの見直しや主催者研修の実施、競技者のスキル向上に取り組む方針を掲げ、会場を長野県大町市の中山高原へ移した2026年度大会における特別な安全対策として、70歳以上へのココヘリ必携化が定められました。
オリエンテーリングは地図とコンパスを頼りに競技者自らがルートを判断するスポーツであり、協会は「自律性」を重んじています。そのためココヘリは競技者の自律的な安全行動を補助する装備として位置づけられており、大会での運用結果を検証しながら次年度以降のバランスも継続検討される方針です。
Mr.ガジェット前年度大会における80代競技者の死亡事故を受け、事故調査報告書を踏まえた再発防止策として今回の運用が定められました。
Ms.ガジェット前年の重大事故を重く受け止めた措置なんですね。自立判断を重んじる競技性を守りつつ安全装備で補う試みは注目したいです。
未帰還防止に向けた複数の安全対策
今大会ではココヘリの導入だけでなく、競技時間や携行装備に関する複数の安全基準が組み合わされています。
- ココヘリIDによる管理:未帰還時に登録IDをもとに主催者が位置探索を開始できる体制を整備
- 最大競技時間の設定:ミドル・ディスタンス競技は90分、ロング・ディスタンス競技は180分以内とし、時間内の帰還または運営連絡を義務化
- 熊鈴の必携:競技エリアへの進入時に熊鈴の携行を指定
- 緊急時装備の推奨:万一の事態に備えたホイッスルなどの携行を推奨
2026年度全日本オリエンテーリング選手権大会の開催概要
大会は2日間にわたり、異なる競技部門が実施されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 第15回全日本オリエンテーリング選手権大会(ミドル・ディスタンス競技部門)/第53回全日本オリエンテーリング選手権大会(ロング・ディスタンス競技部門) |
| 開催日程 | 2026年10月31日(土):ミドル競技/2026年11月1日(日):ロング競技 |
| 開催場所 | 長野県大町市 中山高原 |
| 主催・共催 | 主催:公益社団法人 日本オリエンテーリング協会/共催:長野県オリエンテーリング協会 |
| 競技形式 | 個人のポイント競技 |
| 最大競技時間 | ミドル競技:90分/ロング競技:180分 |
| ココヘリの扱い | 70歳以上:必携/70歳未満:携行推奨(レンタルは2日間1台1,100円) |
Ms.ガジェットミドルとロングで最大競技時間が90分と180分に分かれており、種目ごとのタイムリミット管理もしっかり把握しておく必要がありますね。
探索サービス「ココヘリ」の仕組みと運用
AUTHENTIC JAPAN株式会社が展開する「ココヘリ」は、会員制の民間山岳捜索サービスです。会員に貸与される専用発信機から電波が発せられ、ヘリコプターやドローンに搭載した専用受信機で直接受信することにより、携帯電話の電波が届かない山林エリアでも位置を探索できます。
専用受信機によって遭難者の位置を特定し、捜索にかかる時間を短縮する仕組みを備えています。また、山小屋などの民間組織による救助費用や公的捜索終了後の民間捜索費用を補償する山岳保険も付帯しており、同社によると現在の会員数は17万人を超えています。
Mr.ガジェット携帯電話網に依存せず、発信機の電波を受信機が直接キャッチする通信構造により、通信圏外の山域でも位置把握を可能にしています。
Ms.ガジェット山林の携帯圏外でも電波を直接捉えられる構造なら、広大な山域でのアクシデント時にも心強いバックアップになりそうです。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

ココヘリの登録だけでなく、制限時間や熊鈴の必携など複数のルールが重層的に設定されている点に厳格さを感じます。