株式会社サイバーセキュリティ総研は、MDR(マネージド検知・対応)サービスを提供する独自AI-SOC基盤「FastTriage(ファストトリアージ)」の累計導入企業数が、2026年10月15日時点で500社を突破したことを公表しました。
同基盤は、SentinelOneやCrowdStrike、Microsoft DefenderといったEDR(Endpoint Detection and Response)セキュリティ製品が出力するアラートを、AIが24時間365日体制で一次判定する仕組みを備えています。必要に応じて端末の隔離処理まで自動で実行するほか、現在はネットワーク機器やクラウド、ID関連のアラートを統合して分析するXDR(Extended Detection and Response)への対応を拡充させています。専任のセキュリティ担当者の配置が難しい中小企業を中心に導入が進んでいるとしています。

開発の背景とEDR運用の課題
サイバーセキュリティ総研によると、ランサムウェアをはじめとする攻撃被害が企業規模を問わず発生するなかで、EDRを導入する中小企業が増加傾向にあります。一方で、導入後に夜間や休日に通知されたアラートを判断・精査できる人材がおらず、初動対応が翌営業日まで遅延してしまう事例が課題として挙げられていました。
FastTriageは、セキュリティ製品からアラートが出力されてから運用担当者が内容を確認するまでに生じる空白時間を埋める目的で開発された基盤です。
Mr.ガジェットEDRは導入しても夜間や休日のアラート確認に人的リソースが割けないという運用課題が中小企業で顕著になっています。
Ms.ガジェット担当者が常駐できない時間帯の初動対応が遅れてしまうのは深刻な悩みになりそうです。
FastTriageの主な機能と対応範囲
FastTriageでは、AIがアラートを即座に分析し、一次対応完了までの時間は平均5分とされています。危険性が高いと判断された事象については、AI自身の判断によって該当端末をネットワークから隔離する処置を実行します。
運用面ではAIと人間の役割分担が行われており、日中時間帯は同社のアナリストがAIの判定結果を確認したうえで、ユーザー企業への状況報告や復旧作業の支援を実施します。また、有人による24時間365日の対応体制もオプションとして用意されています。
さらに同社は、端末単体の監視(EDR)から、ネットワーク機器やクラウドサービス、ID管理システムまで横断監視するXDRへの対応を強化しています。複数製品のアラート情報を突き合わせることで、エンドポイントだけでは検知しにくい不正ログインや外部侵入の兆候を捉える仕組みです。連携に対応する製品群は以下の通り順次拡大されています。
- 端末(EDR): SentinelOne、Microsoft Defender、CrowdStrike
- ネットワーク・クラウド: FortiGateなどのFortinet製品、Palo Alto Networks、Cisco、Check Point、Cloudflare
- ID管理: Microsoft Entra ID、Active Directory、Okta、Google Workspace
Mr.ガジェット端末のアラートだけでなく、FortiGateやEntra IDなどのネットワークや認証ログを突き合わせることで侵入の兆候を検知します。
Ms.ガジェット一次対応完了まで平均5分で自動隔離まで進む設計なら夜間でも対応が進みそうですね。
プラン構成と公的制度の認定実績
サービスの契約プランには、企業の規模や予算に合わせて選べる「AI-SOC」「Smart」「Standard」の3種類が設定されています。
関連施策として、2026年10月にはFastTriageを活用した「お助け隊パック」が、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のサイバーセキュリティお助け隊サービスに登録されました(登録番号 2026-001)。さらに2026年11月、同社はデジタル化・AI導入補助金のIT導入支援事業者に採択され、お助け隊パックが同補助金の対象ツールに登録されています。
今後の展開
サイバーセキュリティ総研は今後について、連携可能な対応製品の拡大を継続し、端末・ID・ネットワークにわたるアラートの一括判定範囲を広げていく方針を示しています。加えて、補助金を活用可能な「お助け隊パック」の提供を通じ、運用リソースの不足によりEDRの管理が行き届いていなかった中小企業への支援拡大を図るとしています。
Ms.ガジェット連携できるセキュリティ製品がさらに増えれば既存のシステム環境を活かした監視の選択肢が広がりそうです。
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