株式会社中国新聞社とHENNGE株式会社は、中国地方における企業の情報セキュリティ対策の現状を探るため、共同アンケート調査を実施しました。鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県の5県に居住し情報システム部門に所属する309名から回答を得ています。調査結果では、地域の企業が実際に直面したサイバー攻撃の実態やSaaS活用状況、セキュリティ管理における課題意識が浮き彫りになりました。
調査概要
本調査の目的および実施条件の詳細は次の通りです。
- 調査目的:中国地方における企業の情報セキュリティ対策の現状の調査
- 調査手法:インターネット調査(委託先:株式会社アスマーク)
- 回答対象者:中国地方5県(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県)居住者で情報システム部門所属者
- 調査期間:2026年8月13日(木)~9月11日(金)
- 調査実施機関:株式会社中国新聞社、HENNGE株式会社
- 有効回答数:309
サイバー攻撃の遭遇状況と主な手口
調査の結果、全体の35.6%がサイバー攻撃を経験したと回答しました。内訳は「被害発生」が12.9%、「未然防止」が22.7%となっています。攻撃の手法としては、「フィッシング・標的型攻撃メール」が52件、「ビジネスメール詐欺(BEC)」が42件挙げられ、メールを起点とした攻撃が最多を占めました。

Mr.ガジェット被害発生の12.9%だけでなく、未然に防いだ22.7%を含めると3割超の企業が直接サイバー攻撃に直面している状況が確認できます。
Ms.ガジェットメール起点のフィッシングやビジネスメール詐欺が上位を占めている点を見ると、日常業務の連絡経路が狙われている実感が湧きます。
SaaS・生成AIの利用状況とメール運用の実態
SaaSの利用割合においては、「生成AI」の活用が54件となり、「給与システム(54件)」と同等水準に達しました。これは「クラウドストレージ(53件)」や「チャットツール(51件)」を上回る結果です。

一方、メール運用に関しては人頼みの実態が示されています。社外へのファイル送信では、セキュリティ上のリスクから廃止が推奨される「PPAP(パスワード付きZIP送信)」の利用が21.7%で未だ最多となりました。また、メール誤送信対策においても「送信者の目視チェック頼み(63件)」が上位となっています。

Mr.ガジェット生成AIの利用件数が給与システムと同水準まで広がっている一方で、ファイル送信ではPPAPが最多という運用のギャップが表れています。
Ms.ガジェットクラウドツールの導入が進んでも、誤送信対策が目視チェック頼みのまま残っている現状には運用の難しさを感じます。
企業規模別のセキュリティ体制格差と今後の課題
セキュリティ体制については、企業規模による格差が顕著です。従業員1,000人以上の大企業では専任のセキュリティスペシャリスト配置率が57.5%に上る一方、50人未満の小規模企業では35.6%が「担当者なし」と回答しました。さらに、有事の際の相談先が「決まっていない」とする企業も全体の25.2%(約4分の1)存在しています。

調査結果を受け、発表元はデジタル化が進む中で3割以上の企業が脅威に直面していると整理しています。従来型の境界防御だけでなく、従業員の注意力に依存した運用からの脱却や、最新脅威に対応した多層防御への移行、サプライチェーン全体での底上げが必要になると指摘しています。
Ms.ガジェット50人未満の企業で担当者なしが3割を超え、相談先が決まっていない企業も約4分の1あるとなると、有事の初動対応が気になります。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

中国地方5県の情報システム部門309名に対象を絞った地域ごとの実態調査という点が目を引きます。