アスメック株式会社は、ドイツのSolectrix社が開発した次世代カメラ開発向け統合プラットフォーム「SXIVE 2.0」の国内取り扱いを11月2日に開始しました。車載ADASや自動運転、産業用マシンビジョンなどの発展に伴い、カメラシステムには高度な画像処理性能が求められています。カメラの開発工程では、画像の取得にとどまらず、ISP(イメージシグナルプロセッサ)アルゴリズムの調整や画質の最適化、センサーの評価が製品の完成度を左右します。

「SXIVE 2.0」は、柔軟に構成可能なSoftISPを軸に、画像取得から画像処理、評価までの一連の流れを支援するラピッドプロトタイピング環境です。開発者自身が画像処理パイプラインを自由に構成および調整できる設計となっています。
「SXIVE 2.0」の主要スペックと機能
「SXIVE 2.0」は、ハードウェアからソフトウェアまでを用途に合わせて組み合わせられるモジュール構成を採用しています。リアルタイム処理性能やキャリブレーション機能など、主な機能構成は以下の通りです。
- リアルタイム画像処理: 最大8台のカメラ映像を並列処理可能。GPUアクセラレーションに対応し、特定の構成では5ms未満の低遅延処理を実現
- SoftISP SDK: 画像処理パイプラインの開発と最適化を支援。ノイズ低減、画像補正、画質調整などのISPアルゴリズムの検証に対応
- センサー設定とキャリブレーション: Sensor Configuration Toolによるセンサー設定のほか、Calibration SDKにより色補正、レンズ歪み補正、レンズシェーディング補正に対応
- 柔軟なモジュール構成: 画像取得用ハードウェア、演算アクセラレーター、ソフトウェアを用途や開発要件に合わせて自由に選択可能
Mr.ガジェット最大8台のカメラを並列処理でき、構成によっては5ms未満の低遅延で動かせる点は車載システム開発で注目されそうです。
Ms.ガジェットハードウェア固定ではなく、SoftISPとしてアルゴリズムを試行錯誤できる環境が整っているのが柔軟ですね。
画質評価技術と仮想環境連携
SXIVE 2.0は、外部の専門技術との連携機能も備えています。Image Engineering社の画像品質解析ソフトウェア「iQ-Analyzer-X」との連携(利用には別途ライセンスが必要)に対応しており、解像度・鮮鋭度、画像ノイズ、色再現性、ダイナミックレンジ、レンズ歪み、テクスチャ再現性といった画質特性を定量的に評価できます。
また、Solectrix社は2026年8月にrFpro社との協業を発表し、SXIVEの技術が同社のプラットフォーム「AV elevate」に統合されたことを公表しています。この連携により、実際のカメラハードウェアが完成する前の段階から、仮想環境上でカメラ画像処理パイプラインの開発や検証を進めることが可能になります。なお、この仮想環境への技術統合は特定の協業プラットフォームにおける応用例であり、SXIVE 2.0のすべての標準構成に含まれる機能ではない点に留意が必要です。
Mr.ガジェット仮想環境で実機完成前からパイプラインを検証できる連携は、ADAS開発などの期間短縮で気になるアプローチです。
Ms.ガジェット実機の完成を待たずに検証が進められるのは魅力的ですが、標準構成に含まれる機能ではない点には注意が必要ですね。
主な活用シーンと取り扱い窓口
本プラットフォームは、ADASや自動運転向けカメラ開発、車載カメラのISPアルゴリズム開発・評価、画像センサーおよびカメラモジュールの評価、カメラキャリブレーション・画像品質解析、仮想カメラ・デジタルツイン関連技術の研究開発、産業用マシンビジョンの試作・検証、リアルタイム画像処理システムの開発など幅広い用途が想定されています。
国内販売代理店となるアスメック株式会社では、製品構成の選定や接続カメラとの互換性確認、画像処理機能、導入用途に関する相談および見積もりの依頼を受け付けています。
- 本記事で使用している画像は、メディアユーザーとしてPR TIMESより提供されたプレスリリース素材を利用しています。

車載カメラだけでなく、産業用マシンビジョンの試作まで用途が広く挙げられているため、自社の開発要件にどの構成が合うか相談できる窓口があるのは助かります。