宇宙デブリ化防止装置「HORN」の軌道上実証に成功
宇宙デブリ対策事業を展開する株式会社BULLは、H3ロケット6号機で打ち上げた宇宙デブリ化防止(PMD:Post-Mission Disposal)装置「HORN」の実証機について、初の軌道上実証に成功したと発表しました。本実証では、軌道データに基づく軌道降下の確認に加え、膜面が展開した状態の光学撮影も実施されています。

Ms.ガジェット実証におけるサクセスクライテリアの達成状況
BULLでは、今回の実証において以下の基準を設け、検証を行ってきました。現時点で「ミニマムサクセス」および「フルサクセス」の両方を達成したとのことです。

- ミニマムサクセス:軌道降下速度の優位性確認(達成)
- フルサクセス:軌道上での展開状態の確認・推定(達成)
ミニマムサクセスにおいては、同サイズの比較対象となる衛星と比較して、HORN搭載機が有意に速い軌道降下速度を示したことが確認されました。これにより、装置が設計通りに機能していることが証明されています。
Ms.ガジェット光学撮影による展開状態の確認
フルサクセスについては、軌道上撮像サービスを提供するHEO社の衛星により、HORN-LおよびHORN-R両機の光学画像取得に成功しました。画像から、設計通りの膜面積が軌道上で展開されていることが確認されています。

| 装置名 | 展開膜面積 |
|---|---|
| HORN-L | 約20平方メートル |
| HORN-R | 約10平方メートル |
なお、HORNは役割を終えた人工衛星やロケットの上段部を速やかに軌道から離脱させるための装置です。扇状に展開する膜面構造で大気抵抗を増大させる仕組みを採用しており、膜面展開型のデブリ対策装置としては世界最大級の50平方メートル相当の展開能力を有しています。
Ms.ガジェット今後の展望について
今後は「HORN」の膜面展開状態に関する詳細な解析と、軌道離脱性能の評価を継続する方針です。BULLは今回の実証成功を、デブリ問題解決に向けた製品開発の大きな前進と位置づけており、今後は商業展開を加速させていくとしています。

また、代表の宇藤恭士氏は、今回の実証で得られた軌道上データを活用し、姿勢軌道シミュレーションモデルのさらなる精緻化を進める意向を示しています。同社は今後も宇宙利用サービスを安価かつ簡潔に提供することを目指し、社会実装に向けた取り組みを継続するとのことです。
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