東京大学の基盤強化に向けSB255を導入
電子ビーム描画技術を提供するVistec Electron Beam GmbHは、東京大学の武田先端知ビルスーパークリーンルームに、同社の電子線描画装置「SB255」を導入したと発表しました。本件は、文部科学省のマテリアル先端リサーチインフラ事業(ARIM)における半導体基盤プラットフォームの機能強化の一環として実施されています。

導入されたSB255は、直接描画とフォトマスク作製の両方に対応する高解像度かつ汎用性の高い装置です。運営は東京大学大学院工学系研究科附属システムデザイン研究センター(d.lab)の基盤デバイス研究部門が担っており、先端アプリケーションの研究開発を支援する役割が期待されています。
Ms.ガジェットVistecの電子ビーム描画技術の特長
Vistecのシステムは、独自の可変成形ビーム(VSB)方式を採用している点が大きな特徴です。この技術により、ナノメートルからマイクロメートル領域の形状を効率的に直接描画でき、従来のガウスビーム方式と比較してショット数の削減と書き込み時間の短縮を実現しています。
VSB方式による高精度なパターニング
300mmウエハへの描画に対応
専用ソフトウェア「ePLACE」によるデータ処理の最適化
セル投影技術による反復構造の高速描画
同社のプラットフォームは、フォトニクス、マイクロオプティクス、量子コンピューティングなどの先端分野において、試作から多品種少量生産まで柔軟に対応できるとしています。
Ms.ガジェットグローバルな事業展開とEMLC 2026での発表
Vistecは創業30周年を迎え、グローバルな事業展開を継続しています。台湾では現地子会社を通じて、台湾半導体研究センター(TSRI)などへの300mm電子ビーム描画技術の導入を進めており、地域全体でのサービスエンジニアリング体制を強化しています。
また、同社はドイツのイエナで開催される第41回欧州マスク・リソグラフィ国際会議(EMLC 2026)にて、最新の技術動向や応用事例を発表する予定です。EMLC 2026では、セッションを通じて以下のテーマが報告されます。
| 発表テーマ | 内容 |
|---|---|
| E-beam Cell Projection for 3D Blazed Gratings | 3Dグレーティングおよび曲線形状の描画について |
| Role of Shape Approximation in Determining Waveguide Properties | 電子ビームリソグラフィを用いた導波路特性の評価 |
| Stacked Grayscale Lithography | i線構造の潜像を用いたスタック型グレースケールリソグラフィ |
これらの発表を通じて、同社は産業用途および先端研究用途における技術的な優位性と、幅広い応用展開力を示すとしています。
Ms.ガジェット
Vistec、東京大学にSB255電子線描画装置を導入
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