開発背景と概要
株式会社D.O.Nは、インナーダウンブランド「TAION」を展開する中で培ったアパレル技術と、最先端のミリ波センシング技術を融合させました。超高齢社会や医療負荷の増大といった社会課題を背景に、「日常的に身体を観るウェアラブル」の必要性を感じ、今回のデバイス開発に至ったとしています。

『VITAL BELT』は、腹部に装着するベルト型で、従来のスマートウォッチやリング型デバイスのように皮膚に密着させる必要はありません。衣服の上からでも呼吸、脈拍、体動の計測が可能とのことです。
センシング技術と特許
このデバイスは、ベルト位置でミリ波センシングを行う世界初のデバイスです。ミリ波を近距離照射し体動をセンシングするという新しいアプローチにより、これまで取得が難しかった生体情報の可視化を目指しています。ベルト位置でのバイタルセンサー取り付け方法など、複数の特許(IP)を取得しているとのことです。

ユーザーインターフェースとデザイン
『VITAL BELT』は、直感的に操作できるUIと、身体に自然にフィットするネオジムを使用した着脱設計を採用しています。バックル部(センシングデバイス)とベルト部(ベースプレート)は分離構造で、バックルのみを取り外して充電が可能です。ベルトはそのまま通常のベルトとしても使用できます。

さらに、ベルト部のデザイン、素材、カラーを自由にカスタマイズできるため、アクセサリー感覚で利用できるとしています。ウェアラブルとファッションを融合させることを目指しているとのことです。
Ms.ガジェット健康解析の可能性と応用
腕や指のウェアラブルで取得した情報と、『VITAL BELT』の呼吸データなどをクロス解析することで、より精度の高い健康管理が実現できる可能性があります。ユーザーの呼吸状態やストレス兆候、姿勢の崩れなど、身体の小さな変化をいち早く捉えることを目指しているとしています。

将来的には、腹部位置を活かした胎児や腸内環境の観測、深部体温を上げる周波アプローチによる細胞活性、脳腸相関を応用したコンディショニングなど、医療・ウェルネス領域への展開も視野に入れているとのことです。
Ms.ガジェットアプリケーションと今後の展開
専用のアプリケーションでは、ユーザー認証とキャリブレーションを行い、個々人に最適化されたデータ取得を実現します。呼吸、脈拍、睡眠データを活用した健康管理に加え、蓄積データをもとにしたリコメンドや行動提案も検討されています。

また、環境状況を検知し、高齢者の階段昇降を検知して注意喚起するなど、リアルな安全サポートへの活用も視野に入れています。2023年のスマートセンシング展/マイクロウェーブ展で原理試作サンプルを発表し、多くの企業から問い合わせを獲得したとのことです。
現在は通信方式やノイズ処理などの課題改善に向けた開発を進めており、POC(概念実証)やユーザーテストを通じて精度と使いやすさを高め、OEM(相手先ブランド名製造)向けのテスト販売へ進めていく予定です。一般ユーザー向けには、大きな市場を持つ企業や団体とのパートナーシップを模索しているとしています。
Ms.ガジェット発売予定と価格
『VITAL BELT』の発売は2027年を予定しており、デバイスとベルトの価格は30,000円~50,000円程度を見込んでいます。カラー展開はBLACKとSILVERが予定されています。
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