TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社は、2026年8月3日に、量子コンピュータでも解読が困難とされる耐量子計算機暗号(Post-Quantum Cryptography、以下PQC)を搭載した、接触・非接触のどちらの通信方式でも利用可能なデュアルインターフェイスICカード「PQC CARD Dual」を世界で初めて開発したと発表しました。
高いセキュリティ性が要求される国民IDカードや医療向け認証カードなどへの実装に向けて、行政・医療分野へ2027年度からの提供を目指しています。
PQC CARD Dualの主な特長
「PQC CARD Dual」は、独自の省メモリ技術により、PQCの膨大な暗号演算処理で使用するメモリ容量を最適化しています。

これにより、従来の暗号方式よりも大きなデータサイズを必要とするPQCにおいて、メモリ容量が限定されているデュアルインターフェイスICチップ上での実装を可能にしています。
- 世界初となる接触・非接触の両通信に対応したPQC実装ICカードです
- 独自の省メモリ技術によりPQCの高速処理を実現しています
- 世界標準の汎用OSへの実装による柔軟な運用支援に対応しています
Ms.ガジェット開発の背景と今後の目標
インターネットを通じたサービスにおける暗号技術は、今後膨大な計算能力を持つ量子コンピュータの実用化によって解読されるリスクが指摘されており、PQCへの移行が世界的に急務となっています。

ICカードにおいても安全な認証技術の導入が検討されていますが、PQCは暗号鍵や電子署名のデータサイズが極めて大きく、演算処理も複雑なため、メモリや処理能力が限られたICカードへの実装が困難であるという課題がありました。
TOPPANでは、2026年度中に高いセキュリティ性が要求される行政・医療分野などを対象とした実証実験の実施を目指しています。
有用性の検証を経て、2027年度からの「PQC CARD Dual」の提供開始を目指すとのことです。
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