世界初となる極薄・結晶状態での成膜を実現
住友重機械工業と高知工科大学の研究グループは、共同研究において独自技術であるRPD法(反応性プラズマ蒸着法)を用いて、膜厚10ナノメートルという極めて薄い結晶状態の酸化亜鉛(ZnO)透明導電膜の形成に世界で初めて成功しました。この成果は、ガラス基板上での成膜において結晶構造の歪みを緩和させることで実現しています。

透明導電膜は太陽電池や有機ELなどのデバイスに不可欠な素材です。これまで酸化亜鉛膜は、その特性から注目を集めてきたものの、成膜時の結晶構造の制御が難しく、実用化に向けた課題が多く存在していました。今回の研究は、RPD法が極薄膜の形成においても有用な手段であることを示しています。
Ms.ガジェットRPD法の技術的特徴と貢献
今回の研究では、既存のRPD装置を研究用に改良し、金属元素イオンや酸素分子イオンが基板へ衝突するエネルギーを一段と高精度に調整できるようにしました。これにより、従来の手法では困難だった極薄膜化時の特性制御が可能となっています。

RPD法の主な特徴は以下の通りです。
- 低温・低ダメージでの成膜が可能
- 大面積かつ高速な成膜に対応
- プラズマ中のイオンエネルギーを自在に制御可能
RPD法は、プラズマ中で材料を活性化させる住友重機械独自の成膜方法です。基板へのダメージを低く抑えつつ、緻密で結晶性に優れた膜を形成できる点が強みとなっています。熱に弱い基板への成膜にも適しているため、幅広い産業分野への応用が期待されています。
Ms.ガジェット将来的な展望と活用
酸化亜鉛は亜鉛の資源量が豊富であることに加え、紫外線を吸収する特性や高い熱伝導率を有しています。今回開発された技術は、将来的にインジウム(In)を使用しない透明導電膜や、厳しい精度が求められるバッファ膜、シード膜への活用が見込まれています。
資源上のリスクを低減する次世代の材料技術として、住友重機械では今後もRPD法をはじめとする独自技術の価値向上に向けた研究開発を継続する方針です。なお、技術の詳細については、今後山本センター長らのグループより発表される予定となっています。
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住友重機械、RPD法で10nmの結晶性酸化亜鉛膜の成膜に成功
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