次世代の3Dセンシングを実現する新モジュール
STマイクロエレクトロニクスは、高解像度センシングの新たな基準となるオールインワンの小型dToF(ダイレクトTime-of-Flight)3D LiDARモジュール「VL53L9」を発表しました。このモジュールは、コンパクトなパッケージでありながら高いコスト効率を実現しています。

本製品は、演算能力の限られたマイクロコントローラ(マイコン)上でも動作するAIシステム向けに、そのまま利用可能なデータを提供します。ロボットやファクトリ・オートメーション(FA)、スマート・ビル、AR/VR、ヘルスケアといった多様な分野での活用を想定しています。
Ms.ガジェット主な技術仕様と特徴
VL53L9は、卓越した解像度と広い視野角を両立しており、小さな物体も詳細に3D深度マッピング化することが可能です。主なスペックは以下の通りとなっています。

| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 解像度 | 2,268ゾーン(54 x 42) |
| 視野角 | 54° x 42° |
| 測距範囲 | 5cm 〜 9m |
| フレームレート | 最大100フレーム/秒 |
| 寸法 | 12.8 x 6.1 x 4.6mm |
ST独自の積層型BSI(裏面照射)SPAD(単一フォトンアバランシェダイオード)センサ技術と、メタサーフェス光学素子(MOE)を活用することで、測距誤差を1%以内まで抑制しています。
Ms.ガジェット多様な産業分野での活用を想定
本製品は、さまざまなユースケースに対応できるように設計されています。主な活用分野については、以下の通りリストアップされています。
- ロボット:SLAM(自己位置推定と環境地図作成の同時実行)や障害物回避
- FA:タンク内容物の高精度な体積測定による在庫管理
- スマート・ビル:プライバシーに配慮した人数カウント
- AR/VR:ジェスチャ認識やボディ・トラッキング
- ヘルスケア:転倒検知と患者モニタリング
また、従来のドット・スキャン方式に代わるデュアル・スキャン・フラッド照明を採用したことで、ブレの低減やデッド・ゾーンの解消を実現しました。これにより、後処理の簡略化が可能となり、システム全体の複雑さを低減しています。
Ms.ガジェット発売時期と供給体制
VL53L9は、リフロー対応可能な小型パッケージで提供され、MIPIやI3Cインタフェースを通じたデータ出力に対応しています。多様なCPUプラットフォームとの互換性を確保しており、レーザー安全規格のクラス1にも準拠しています。
同社の発表によると、2026年7月上旬より量産が開始され、サンプルおよび量産品の提供が始まる予定です。産業機器の開発において、システム統合の簡略化と高性能なセンシングを両立させる選択肢として期待されています。
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VL53L9
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