ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社は、China Mobile Research Instituteと共同で、多様な通信環境における生成AIアプリケーションのエンドユーザーエクスペリエンスを評価する革新的なテストソリューションを公開しました。「MWC Shanghai 2026」にて展示されたこのソリューションは、5Gシグナリングテスタ「CMX500」を基盤とし、生成AIの品質評価に新たな測定アプローチを提供します。
Rohde & SchwarzとChina Mobile、生成AIのユーザー体験テストを共同実証
生成AI向けユーザーエクスペリエンステストベッドの仕組み
大規模言語モデル(LLM)の進化により、スマートフォンやAIグラス、ロボットなど様々な端末で生成AIサービスの利用が拡大しています。しかし、従来の通信テスト手法では生成AI特有のユーザー体験を評価するための共通指標や標準フレームワークが不足していました。
今回実証されたテストシステムでは、クラウド上に大規模言語モデルを配置し、端末側テストアプリケーションを実行するスマート端末と「CMX500」との間で無線接続を確立します。CMX500はネットワークの遅延やジッタ、チャネルフェージング、RF劣化などを柔軟に設定し、劣悪な電波環境を含む幅広い状態を高精度に再現できます。
- Time to First Token(TTFT):最初のトークンが出力されるまでの時間測定
- Tokens Per Second(TPS):1秒あたりに生成されるトークン数の測定
- ホストPCソフトウェアによるデータの収集およびグラフ化解析
プロンプト送信から推論結果受領までの挙動を解析することで、ネットワーク条件ごとのユーザー体験を定量的に比較可能としています。この手法により、オンデバイス生成AIアプリケーションの設計最適化やネットワーク構成の改善に貢献します。
Ms.ガジェットCMX500 5Gオールインワンシグナリングテスタの主な仕様
本テストソリューションの中核を担う「CMX500」は、多様な無線試験に対応する統合型プラットフォームです。SA(スタンドアロン)およびNSA(ノンスタンドアロン)の両アーキテクチャをサポートしています。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 対応アーキテクチャ | SA(スタンドアロン)、NSA(ノンスタンドアロン) |
| 対応周波数帯域 | FR1〜FR3(最大18GHz) |
| 内蔵機能 | IMSサーバー |
| 対応試験範囲 | RF適合性試験、プロトコル検証、VoNR音響試験、キャリアアグリゲーション試験 |
1台の装置で高周波測定からプロトコル検証までカバーできる設計となっており、5G-Advancedや6G向けの研究開発における基盤装置として位置付けられています。
Ms.ガジェット6G時代を見据えたAI評価の標準化と今後の展望
China MobileおよびRohde & Schwarzの担当者は、6G時代に向けたユビキタスインテリジェント接続の実現において、ネットワークネイティブの計算能力と高度な評価手法が必要になると説明しています。
両社は今回の共同実証を契機として、評価指標の拡充や異なるユースケースへの適用を進める方針です。業界団体である3GPPやGTIでの議論とも連携しながら、生成AIにおけるユーザーエクスペリエンステストの標準化と技術基盤の構築を目指すとしています。
Ms.ガジェットRohde & SchwarzとChina Mobile、生成AIのユーザー体験テストを共同実証
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