パナソニック オートモーティブ、国際基準「ISO/IEC 5230」に適合
パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社（PAS）は、オープンソースライセンスのコンプライアンスに関する国際標準「ISO/IEC 5230（OpenChain）」への適合を達成したとのことです。
ISO/IEC 5230は、オープンソースソフトウェア（OSS）のライセンス遵守を確保するための国際規格です。Linux Foundationが主導するOpenChain Projectによって策定され、OSS利用における信頼性と透明性を確保するための管理手法を定義しています。
OSS活用とコンプライアンス管理の強化
PASは長年にわたり、OSSの活用とコンプライアンス管理を推進してきたとしています。OSSのさらなる普及に伴い、サプライチェーン全体でコンプライアンス管理の強化が求められる中で、PASは2025年4月に社内にオープンソースプログラムオフィス（OSPO）を組織化しました。
OSPOは、OSS活用時のコンプライアンス遵守を徹底し、開発者の支援、およびOSSコミュニティへの貢献活動を強化する役割を担っています。認証取得の過程では、OSS活用のプロセスを体系化し、高い安全性を備えた管理体制を構築したとのことです。
SDV化におけるOSSの重要性
自動車のSoftware Defined Vehicle（SDV）化に伴い、ソフトウェア開発はより複雑化しています。それに伴い、業界全体でOSS活用の重要性が高まっており、開発期間の短縮や開発費の削減に貢献することが期待されています。
PASは、VirtIO（仮想化技術）の標準化やOSS化に積極的に取り組んできました。また、VirtIOベースのディスプレイ仮想化技術「Unified HMI」をオープンソースとして提供するなど、業界普及に貢献していると発表しています。
今後の展望
今回の認証取得を契機に、PASはOSSを活用した高品質で信頼性の高いソリューションを継続的に提供していく方針です。これにより、車載業界におけるオープンソース・エコシステムの拡大と持続的な発展に寄与することを目指しています。
PASは、リファレンスCockpit Domain Controller（CDC）プラットフォーム「SkipGen」や、仮想CDC開発環境「Virtual SkipGen」などのソリューションを提供しており、標準化された仕様やオープンソースを車載へ適用可能にすることで、自動車業界のSDV化をリードしているとしています。
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