名古屋市がDell PowerScaleを導入
デル・テクノロジーズ株式会社は、名古屋市が行政DXを支える全庁統合ファイルサーバーを「Dell PowerScale」スケールアウトストレージで構築したことを発表しました。今回のアップグレードにより、庁内各部署の行政資料の活用効率を高め、データセキュリティーを強化することが期待されます。
背景と課題
名古屋市では、ネットワークモデル移行に伴い、各部署で個別に導入されたNAS装置(ネットワーク接続ストレージのこと)の運用におけるセキュリティー面での課題が浮上しました。そのため、新たな全庁統合ファイルサーバーを導入し、NAS装置を集約することとなりました。
採用理由
新全庁統合ファイルサーバーの選定にあたっては、集約対象となるNAS装置が百数十台規模に上ることから、十分なストレージリソースが不可欠でした。また、今後のAI活用を見据え、そのデータ保管場所としての要件も満たす必要がありました。
加えて、約2万人の職員が市内数百カ所からアクセスするため、同時接続性の高さやパフォーマンス、省スペース性も重視されたとのことです。
導入効果
「Dell PowerScale A3000」の導入により、AI活用をはじめとした今後のDX推進を支える大容量のデータ基盤が実現しました。新ファイルサーバーの実効容量は約3PB(ペタバイトのこと)と、旧ファイルサーバーの約70TBから40倍以上に増加しました。
アクセス頻度の高いデータはSSD(ソリッドステートドライブのこと)に、低いデータはHDD(ハードディスクドライブのこと)に配置することで、性能とコストのバランスを最適化しています。また、遠隔地へのレプリケーションにより、データのセキュリティーと保護体制を強化しました。
各ユーザー部門はNAS装置の管理から解放され、誤消去したデータのセルフリストアが可能になるなど、利便性が向上しました。現場業務への影響を最小限に抑えながら、旧環境から無停止でのデータ移行も実現しています。
Ms.ガジェットデータ保護とセキュリティ
「PowerScale」に保存されたデータは、スナップショット機能「SnapshotIQ」と遠隔レプリケーション機能「SyncIQ」を用いて、セキュアなバックアップサービスへ転送されます。これにより、ランサムウェアなどの脅威からデータを保護することが可能です。
関係者のコメント
名古屋市 総務局 行政DX推進部 デジタル改革推進課の前田敦紀氏は、「Dell PowerScale」の運用管理効率化に貢献しているとコメントしています。特に、GUI(グラフィカルユーザーインターフェースのこと)によるクォータ管理機能や、専用管理ツール「InsightIQ」によるストレージ状況の確認の容易さを評価しています。
デル・テクノロジーズの諸原裕二専務執行役員は、同社のソリューションが名古屋市民へのサービス提供のIT基盤に貢献できたことを喜び、今後の名古屋市の発展を祈願しています。
Ms.ガジェット今後の展開
「Dell PowerScale」による新全庁統合ファイルサーバーは、2025年3月より本稼働を開始し、2025年度中にデータ移行を完了する予定です。デル・テクノロジーズは、今後も名古屋市のDX推進を支援していく考えです。
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