三菱電機グループ、初のTNFDレポートを発行
三菱電機株式会社は、TNFD（自然関連財務情報開示タスクフォース）の情報開示フレームワークに基づき、グループの自然資本への依存や自然環境に与えるインパクト、それらによる事業上のリスクや機会、環境負荷低減に関する取り組みなどをまとめた、初のTNFDレポートを発行しました。
サステナビリティ経営の推進
三菱電機グループは、サステナビリティを経営の根幹に据え、社会課題の解決と事業成長を両立させる「トレード・オン」を加速させています。既存の事業や組織の枠を超え、包括的かつ戦略的なサステナビリティの取り組みを推進しているとのことです。
特に、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現に加え、ネイチャーポジティブ（自然に貢献する取り組みのこと）実現のフロントランナーを目指し、事業創出と経営基盤の強化に取り組んでいるとしています。
Ms.ガジェットTNFD Adopterとしての取り組み
三菱電機グループは2024年9月にTNFDの提言に賛同する「TNFD Adopter（TNFD採用企業のこと）」に登録し、2025年度中の情報開示を宣言していました。今回発行されたレポートは、その宣言に基づいたものです。
グループは、今回のTNFDレポートを通じて、事業活動と自然環境との関わりを正確に把握し、解決すべき課題と取り組み方針をステークホルダーに開示することで、持続可能な社会の実現に貢献したいと考えているとのことです。
Ms.ガジェットレポートの概要と内容
レポートはLEAPアプローチ（自然関連課題を特定し評価するための4段階の手法）に従って作成されました。事業活動と自然環境の関係の把握から、自然資本や生態系サービス（自然環境が人間にもたらす恵みのこと）への依存・影響、自然環境の変化による事業のリスク・機会を評価しています。
具体的には、一部地域での事業活動における水の利用への依存や、排水や温室効果ガスが生態系に与える影響について認識したとされています。これらの課題解決に向けて、「環境ビジョン2050」や「環境計画2025」に基づいた環境負荷低減の取り組みを推進していることを紹介しています。
Ms.ガジェット今後の展開
三菱電機グループは、TNFDに沿った情報開示を今後も継続し、毎年更新する予定です。開示を通じて得られた知見は、環境施策の実効性を高め、経営判断の重要な基盤として活用することを目指しています。
さらに、ガバナンスやリスク管理の強化、サプライチェーン全体への評価拡大、モニタリング指標の高度化、事業投資評価への反映などを進め、ステークホルダーとの信頼関係を強化しながら、持続可能な社会の実現に貢献していくとしています。
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