キンドリルとマイクロソフト、サステナビリティに関する調査結果を発表
ミッションクリティカルなエンタープライズ・テクノロジー・サービスのプロバイダーであるキンドリルは、マイクロソフトとの共同調査の結果を発表しました。調査は「Global Sustainability Barometer(グローバル・サステナビリティ・バロメーター)」と名付けられています。
調査を実施したEcosystmによれば、サステナビリティを事業戦略に統合し、従業員の主体性を強化し、AI(人工知能)などの先端技術を導入している組織は、ビジネス価値と持続的な効果を生み出す上で優位性を持っていることが明らかになりました。
サステナビリティ戦略におけるITの重要性
キンドルのグローバル・シチズンシップ&サステナビリティ担当シニアバイスプレジデントであるフェイス・テイラーは、多くのリーダーがテクノロジーを活用し、サステナビリティの成果を出すことに注力していると述べています。彼女は、コンプライアンスから実行への移行を果たすことで、サステナビリティが業務に組み込まれた組織が、より高いレジリエンスを獲得し、イノベーションを生み出し、データに基づいた意思決定が可能になると指摘しています。
調査によると、統合志向型の組織の78%が、データ、自動化、AIといったITの利用によってサステナビリティ目標の達成に貢献していると考えています。また、ITチームの56%が、自組織の枠を超えてサステナビリティに関する取り組みを主導していることも判明し、この割合は2024年の38%から大幅に増加しています。
予測AIによる先見性のあるサステナビリティ戦略
マイクロソフトのエンタープライズ・パートナー・ソリューション担当GMであるリカルド・ダビラ氏は、主要企業の半数以上が、サステナビリティ課題の予測と対応に予測AIを活用していると説明しています。これにより、企業は単に状況を追跡・分析するだけでなく、先を見据えた戦略を立てることが可能になると述べています。
マイクロソフトは、パートナーシップを通じて、全ての企業がサステナビリティをデータに基づいた経営能力に変革できるよう支援しているとのことです。
グローバル調査から見えてきた傾向
調査結果からは、以下の点が明らかになっています。
- 戦略の中核:統合志向型企業の62%が、サステナビリティをイノベーション、コスト削減、レジリエンス戦略に組み込んでいます。
- 財務効果:世界の企業の59%が、サステナビリティ投資から財務的な効果を得ていると回答しています。
- エージェンティックAIの導入:世界全体で、全企業の30%がサステナビリティを目的としてエージェンティックAI(自律的に行動するAI)を試験的に導入または展開しています。
- 部門間の連携:世界の企業の73%が、技術部門とサステナビリティ部門との連携を強化しています。
地域と業界における差異
ヨーロッパは、規制の枠組みが整っていることから、テクノロジーのモダナイゼーションとAI導入をサステナビリティと結びつける取り組みで先行していると報告されています。また、世界全体で見ると、サステナビリティを加速させている国々は、投資収益率(ROI)や新たな収益機会の創出を最大の推進要因として挙げています(67%)。
特に、エネルギー、公益、銀行、運輸といった業界では、エージェンティックAIの導入が進んでおり、エネルギー効率の向上や排出量の削減だけでなく、業務のレジリエンス強化や資源効率の最適化にも取り組んでいます。
Ecosystmの見解
Ecosystmのインダストリー・インサイト担当バイスプレジデントであるサシュ・ムカルジー氏は、企業が戦略と実行のギャップを克服できる好機を迎えていると述べています。予測AIとエージェンティックAIは、洞察を行動に結びつけるクローズドループを構築し、リスクの予測とリアルタイムでの対応を可能にすると説明しています。
ムカルジー氏は、テクノロジーとビジネス戦略の連携によって、組織は環境への成果を日々の業務に組み込むことができると強調しています。
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