FDK、定電圧充電対応の全固体電池「SCD4532K」サンプル出荷開始

FDKが全固体電池「SCD4532K」のサンプル出荷を開始

FDK株式会社は、SMD小型酸化物系全固体電池「SoLiCell(R)」の定電圧充電に対応したモデル「SCD4532K」を新たに開発し、サンプル出荷を開始したと公表しています。

定電圧充電対応で利便性向上

今回発表された「SCD4532K」は、充電温度および充電電圧範囲の拡大により、簡易回路による“定電圧充電”に対応しています。これにより、高精度な電圧制御を必要とせず、部品点数やコストを抑制できるというメリットがあります。

従来の機種が持つ高い高温安定性を維持しつつ、利便性の向上を実現したとFDKは説明しています。機器の小型化にも貢献する可能性が示唆されています。

RTCバックアップなど幅広い用途に対応

「SCD4532K」は、3V出力および高耐候性を維持しており、RTC（リアルタイムクロック）のバックアップ電源や、SRAM/MCU（Static Random Access Memory/Microcontroller Unit：静的RAM/マイクロコントローラー）などのバックアップ電源としての活用が期待されます。

また、エネルギーハーベスト（環境から微小なエネルギーを集めて電力に変換する技術）機器との組み合わせにより、より幅広い分野や環境での利用が可能になったとのことです。高温や真空など、過酷な条件下で使用される通信デバイスへの応用も見込まれています。

高エネルギー密度モデル「SCC4532K」も継続出荷

FDKは、「SCD4532K」の前にサンプル出荷を開始した高エネルギー密度モデル「SCC4532K」についても、引き続きサンプル出荷を行っていると発表しています。

製品の主な用途

• 小型IoTデバイス
• ウェアラブル機器
• RTC（リアルタイムクロック）のバックアップ電源
• SRAM/MCU等のバックアップ電源
• エネルギーハーベスト機器との組み合わせ
• 高温・真空等の過酷な環境下で使用する通信デバイス

展示会での展示について

FDKによると、「SCD4532K」は2026年1月21日から23日まで東京ビッグサイトで開催される「第5回 スマート物流 EXPO -物流DX／ロボット／カーボンニュートラル展-」の同社ブースで展示される予定です。

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