デル・テクノロジーズ株式会社は、2026年8月21日に「中堅中小企業向けIT投資動向調査2026」の結果を発表しました。本調査は、変化の激しいIT市場において日本の中堅中小企業が何に投資し、どのような課題を抱えているのかをデータで可視化することを目的に、2017年から毎年実施されており、今年で10年目を迎えています。
この記事でわかること!
目次
IT予算と事業環境の動向

事業環境の現状とIT予算について、業績が好調と回答した企業は41%で4ポイント増加しています。また、IT予算の増額を予定している企業も35.6%と、コロナ後最大レベルに回復しているとのことです。
年間IT投資額は微減傾向にあるものの、サーバやストレージ、バックアップなどのインフラ投資は軒並み2桁増加となっています。既存環境の運用業務にかかる時間は前年度比で5.1%減少している一方、AI活用を含む情報戦略策定やシステム開発、導入に関する業務が増加傾向にあります。
インフラ基盤とハードウェア投資の変化

メモリやSSDの価格高騰における投資行動の変化として、PC刷新については「予定通り」が44.0%、「前倒し」が22.4%となっており、約66%の企業が継続および加速させています。一方で、サーバ刷新については3割超の企業が保留としており、慎重な姿勢もうかがえるとしています。
| 項目 | 調査結果・動向 |
|---|
| PC刷新の状況 | 予定通り(44.0%)、前倒し(22.4%) |
| インフラ基盤の構成 | オンプレミス中心(51.8%)、ハイブリッド(23.6%) |
| IT基盤の外部委託 | 保守運用を委託する企業が46% |
インフラ基盤およびハードウェア投資に関する調査結果
インフラ基盤全体ではオンプレミス中心が51.8%、ハイブリッドが23.6%と依然として多数派を占めています。さらに、仮想化環境の受け皿としてハイパーバイザーの複線化検討が加速しているとのことです。
セキュリティ対策とクラウド活用の実態

直近半年間で約6社に1社にあたる16.2%の企業が何らかのセキュリティ事故を経験しています。被害の内容としては、フィッシング詐欺やランサムウェア、不正ログインが上位となっています。
- ランサムウェア対策としてバックアップが最も重視(61.2%)されています。
- データ復旧に自信がある企業は約4割にとどまっています。
- IaaSの普及率は約39%で頭打ちの傾向となっています。
- オンラインストレージは半数超が本格利用段階に到達しています。
セキュリティ運用の課題として、ポリシー未整備などのゼロからの整備型課題が微減傾向にあるのに対し、「どこまで実施できているか分からない」「パッチ適用や脆弱性対応が追いつかない」といった運用や可視化まわりの課題が目立つようになっています。
AIおよびDX推進の現状

AIや生成AIに対する100万円以上の投資を予定している企業が68.1%に達しており、本格的な投資対象へ昇格しています。AIや生成AIへの投資が初めて投資項目のトップとなり、全社AIが前提の時代へ移行しつつあるとしています。
DXの取り組みについては、ワークフローの電子化など「電子化・見える化」が主戦場となっており、約半数の企業がDXは進んでいない、または遅れていると自己評価しています。また、AI PCの活用は未だ特定の用途に限定的ながら、AI投資の大幅な増加に連動してニーズが拡大する傾向にあるとのことです。
Ms.ガジェットハードウェアやメモリの価格高騰が見られる中でも、PC刷新を前倒しまたは予定通りに進める企業が約66%に達している点は、セキュリティやサポート期限を見据えた判断として注目されるところです。
本調査は2026年2月から3月にかけて、中堅中小企業のIT担当者を対象にインターネットを通じて実施されました。デル・テクノロジーズでは、変化する市場環境において経営主導によるITロードマップ策定が求められているとしています。
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