アクセルスペースとNara Space Technologyが提携
株式会社アクセルスペースは、Nara Space Technology Inc.(以下、Nara Space)とパートナーシップ契約を締結したことを発表しました。この提携は、アクセルスペースの衛星画像プロダクトに関するものです。

Nara Space Technologyは、宇宙技術とデジタルプラットフォーム開発の知見を生かし、衛星データの普及と活用を推進している企業です。同社が運営する地理空間プラットフォーム「EarthPaper」は、複雑な衛星データを実務で活用しやすいように整理し、タスキングリクエスト(特定の場所の撮影依頼)とアーカイブデータの双方にスムーズにアクセスできることを特徴としています。
GRUS-1のデータがEarthPaperで提供開始予定
今回のパートナーシップにより、アクセルスペースが運用する小型地球観測衛星「GRUS-1」のコンステレーション(複数の衛星を連携させて運用するシステム)による撮影データが、「EarthPaper」を通じて提供されることになります。

アクセルスペースは、2018年に打ち上げたGRUS-1の初号機と2021年に追加した4機を運用しており、世界の様々な地点について地上分解能2.5mの広範囲かつ高頻度な光学画像を提供しています。光学画像とは、人間の目に見える光を使って撮影した画像のことです。
今後の展望
アクセルスペースは、2026年には次世代地球観測衛星「GRUS-3」を7機打ち上げ、撮影頻度や能力、光の波長を捉えるセンサーを向上させる予定です。これにより、より詳細で多様な情報を収集できるようになる見込みです。

両社は、この協業を通じて衛星データの国際的な流通基盤を強化し、研究、ビジネス活用、教育など、多様な分野での活用拡大を目指します。
Nara Space Technologyからのコメント
Nara Space TechnologyのCo-founder & VP Business DevelopmentであるMinsik Kim氏は、今回のパートナーシップを「グローバル展開をさらに拡大していく上での戦略的な一歩」とコメントしています。GRUS-1コンステレーションから高品質なマルチスペクトルデータ(複数の波長の光を捉えた画像)を安定的に確保できるようになったことで、これまで以上に強力で柔軟なソリューションを提供できるようになると述べています。
また、アクセルスペースの高頻度撮像と、Nara Spaceの効率的な解析ツールを組み合わせることで、衛星データ利用のハードルを取り払い、ユーザーがより簡単かつ効果的に衛星データを扱える環境を実現すると期待を寄せています。
Ms.ガジェットアクセルスペースからのコメント
アクセルスペースのAxelGlobe事業本部長である深澤達彦氏は、今回の協業によりGRUSの衛星データを世界へ届ける新たなチャネルが誕生したと述べています。アクセルスペースの高頻度・高品質なマルチスペクトルデータは、地理空間インテリジェンスプラットフォーム「EarthPaper」に統合され、AI(人工知能)による超解像(画質を向上させる技術)、物体検知、変化検知などを通じて、瞬時に活用できる情報へと変換される予定です。
深澤氏は、GRUSの高い再訪性とEarthPaperの高度な解析が融合することで、自然災害対応から精密農業まで、実運用に直結する価値を創出すると期待しています。そして、衛星データを誰もが使いこなせる未来に向け、両社が新たなステージへと踏み出すと語っています。
Ms.ガジェットアクセルスペースについて
アクセルスペースは、「Space within Your Reach~宇宙を普通の場所に~」をビジョンに掲げ、2008年の創業から小型衛星の開発に取り組んでいます。小型衛星の設計、製造、軌道上運用における独自技術を基盤に、顧客の宇宙ミッション実現のための衛星開発・運用事業「AxelLiner」と、自社の光学衛星コンステレーションによる地球観測データ提供事業「AxelGlobe」を展開しています。
これらの事業活動を通して、誰もが宇宙を利用できる社会の実現を目指しています。
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