近年、イヤホンの主流となった完全ワイヤレスイヤホン。
イヤホン同士を繋ぐケーブルが無く、今までのイヤホンより格段に利便性が高まっています。
また、機能の多様化や種類の増加によってどれを選べば良いのだろう、、、と思っている人も少なくないと思います。
ですので今回は一から十まで完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に必要な知識、ポイントをまとめていこうと思います!
完全ワイヤレスイヤホンとは
近年最も主流となっているイヤホンの種類がこの完全ワイヤレスイヤホンです。
具体的にはAppleのAirpodsなどが挙げられます。
ケーブルが無いため、通勤時など移動中やゴロゴロ転がりながらYouTubeを見るときもケーブルにとらわれることがありません。今までのイヤホンと比べてとても使い勝手が良いのが特徴です。
ただ、その反面小さい位が故に落としやすかったり紛失しやすいです。
完全ワイヤレスイヤホンは”左右独立型”と言われたり、”トゥルーワイヤレスイヤホン”、”フルワイヤレスイヤホン”、”TWS”と呼ばれたりする場合もあります。
完全ワイヤレスイヤホンを選ぶときの必須知識
イヤホンの形の種類
カナル型
上のようなイヤーチップを選んで耳にはめるのである程度のフィット感の違和感ならこのイヤーピースを変えることで自分にフィットさせることが出来ます。
ただ、耳栓のように耳を圧迫するので長時間の装着はおすすめ出来ません。
インナーイヤー型とは
オープンイヤー型とは
ノイズキャンセリングとは
種類 | 説明 |
---|---|
ANC | ノイズの波形と逆の音(逆位相)を発生させてノイズを打ち消す バッテリーを消費するが遮音性が高い | AirPodsなどに搭載されるいわゆるノイキャンはこのアクティブノイズキャンセリングのこと
PNC | 素材や形状を工夫して遮音性を高める ちなみにパッシブは受動的という意味 | 物理的にノイズを低減させるノイズ キャンセリングがこのパッシブノイズキャンセリング
CVC | 通話時は役立つが音楽を聴くときや動画を見るときなどは全くもって役立たない 正式名称は『Clear Voice Capture』 | 通話相手に自分の周りの雑音を届けにくくするのがこの通話用ノイズキャンセリング
安いイヤホンなどにはCVCしか搭載していないのにあたかもノイズキャンセリングを搭載しているような表記をするものもあるので注意してください。
Bluetoothとは
Ver. | 特徴 |
---|---|
1.0 | 一般公開された最初のバージョン |
1.1 | 普及バージョン(この頃から広く普及し始めた) |
1.2 | 同じ周波数である2.4GHz帯域の無線LANとの干渉対策を実装 |
2.0 | 高速化機能Enhanced Data Rate (EDR)を採用し通信速度が最大3.0Mbpsへ |
2.1 | Sniff Subrating機能でマウスやキーボードのバッテリー寿命を最大5倍まで延長 | ペアリングの簡略化、高速化。近距離無線通信のNFC(Near Field Communication)に対応
3.0 | HS(High Speed)によって最大通信速度24Mbpsを実現 |
4.0 | 今までのバージョンより大幅な省電力化を実現するLE(Low Energy)機能を実装 |
4.1 | 同時に2台接続できる機能などの追加 | LEのデータ通信の効率化、LTEとの通信干渉を抑制、自動再接続機能、直接インターネット接続機能、
4.2 | セキュリティの強化、 | LEのデータ通信速度が最大2.5倍へ
5.0 | メッシュネットワークに対応 | データ転送速度がVer.4.0の2倍、通信範囲がVer.4.0の4倍、通信容量がVer.4.0の8倍に強化
5.1 | 方向探知機能が追加 |
5.2 | LE Audio規格の実装 LC3(Low Complexity Communications Codec)オーディオコーデックが導入 オーディオ伝送の効率が向上 |
5.3 | Channel Selection Algorithm #2 (CSA #2) の改良などによる通信の安定性の向上 | さらなる消費電力の削減と通信の信頼性向上
5.4 | 「Periodic Advertising with Responses」と「Encrypted Advertising Data」によって無接続の双方向通信とそのセキュリティが向上 |
なお、Bluetoothのバージョンが上がっても通信速度や範囲、省電力性などは良くなりますが音質自体に大きな影響はありません。
本当にすごい速いペースでBluetoothは進化しています。
最低限Ver.5.0以上は必要かなと思います。
コーデックとは
コーデック | 特徴 |
---|---|
SBC | 音質も遅延も良くも悪くも無く標準的。 | 一番標準のコーデック。基本的に全ての端末が対応している。
LC3 | LE Audioの標準コーデックでもある。 高品質・低消費電力が特長で従来のSBCコーデックに比べて、低ビットレートでも高いオーディオ品質を実現。 | Bluetooth 5.2で導入された新しいコーデック。
AAC | SBCより遅延が少なく音質が高い。 | iPhoneなどApple製品でよく使われている。Androidでも8.0以上なら基本対応している。
aptX | 主にAndroidで採用されている。SBC、AACより遅延が少なく音質が高い。 |
aptX LL | 音質はaptXと同等だが遅延は0.04秒未満と超低遅延を実現している。 | LLはLow Latencyの略。aptXより更に低遅延となっている。
aptX HD | ハイレゾ相当の高音質を再生可能。aptXより若干遅延する。 |
aptX Adaptive | 固定ビットレートから可変ビットレートに変更したことでより処理が安定し低遅延が実現した。 | aptX HDを安定化、低遅延化したコーデック。
LDAC | Androidでも8.0以上なら基本対応している。 SBCより遅延が大きい。 | ソニーが開発した超高音質コーデック。今まで紹介したものの中で一番高音質。
対応コーデックの差でかなり音質や遅延の度合いは変わってきます。
遅延が酷いと動画を見てるだけでも違和感がありますし音ゲーなんて以ての外ですよね。
用途によって必要な対応コーデックも違うので自分の使うシーンを思い浮かべましょう!
iPhoneなら最低でもAAC,AndroidならaptXに対応していればある程度快適に使えると思いますよ!
また、コーデックは接続する両方の端末が対応していないと使えません
イヤホン(SBC,AAC対応) | イヤホン(SBC,aptX,aptX HD対応) | |
---|---|---|
Android(SBC,AAC,aptX対応端末) | AAC | aptX |
Android(SBCのみ対応端末) | SBC | SBC |
このようにどちらか一方が対応していなければ両方対応しているコーデックが使われます。
SBCは基本的に必ずどの端末でも対応しているので上位コーデックに対応してなければSBCを用いて通信することになります。
マルチペアリングとは
マルチポイントとは
マルチペアリングとマルチポイントの違いは同時接続が可能か不可能かの違いがあるんだね!
完全ワイヤレスイヤホンの選び方
選ぶ際の重要ポイント
- 音質
- 接続の安定性(途切れにくさ)
- 再生可能時間(バッテリー持ち)
- 機能性(ノイズキャンセリング、外音取り込み、防水など)
1.音質
- イヤホンの形の種類(カナル型とか)
- 対応コーデック
- 好みの音のタイプか
イヤホンの装着感は使用感はもちろん音質にも大きな影響を与えます。
イヤホンを買う際はまずカナル型か、インナーイヤー型か、はたまたそれ以外かを確認し自分の使用用途に合った形のものを買いましょう。
音質という観点だけだったらカナル型が個人的におすすめです。
万が一買ったイヤホンが耳にフィットしなかった場合でもイヤーピースを変えればなんとかなることが多いです。
また、コーデックはAndroidなら最低でもapt X、iPhoneならAACは対応しているものが望ましいです。
更に音にこだわるならaptX Adaptive、LDACに対応しているものを買うと良いのでは無いのでしょうか。
イヤホンはそれぞれ個性があり低音高音が強いいわゆるドンシャリタイプだったり中音域が強いかまぼこタイプ、全音域が平坦なフラットタイプなどがあります。
ボーカルの声を良く聞きたいならかまぼこタイプのほうが良いですしロックやダンスミュージックなど派手な音楽を聞きたい場合はドンシャリタイプのほうが良かったり、聴く音楽によって相性があるので自分の好きなタイプの音のイヤホンを買うことを意識しましょう。
2.接続の安定性(途切れにくさ)
- Bluetoothバージョン
- 対応コーデック
Bluetoothバージョンは進化し続けているのでもちろん新しければ新しいほどよいですが最低限Ver5.0あれば快適に使えると思います。
コーデックについては先程もお伝えしましたが最低でもapt X、iPhoneならAACは対応しているものを選びましょう。
ゲームなど音の遅延をなるべく無くしたい場合はAndroidの方はaptX LLを選ぶとなお良いと思います。
3.再生可能時間(バッテリー持ち)
- 本体の連続再生可能時間
- ケースを含めての最大再生可能時間
- 充電速度
- ワイヤレス充電に対応しているか
完全ワイヤレスイヤホンは有線イヤホンと違って充電する必要があります。
完全ワイヤレスイヤホンユーザーの方なら共感していただけると思いますがイヤホンを充電し忘れていざ使おうとしたら電源が切れていた、、ということがよくあります。
完全ワイヤレスイヤホンあるあるですよね(笑)
本体、ケースの最大再生可能時間もとても大事ですが個人的には急速充電に対応しているかも大事なポイントだと思います。
また、ワイヤレス充電をよく使う方はイヤホンが対応しているかも確認しましょう。
4.機能性(ノイズキャンセリング、外音取り込み、防水など)
- ノイズキャンセリング機能
- 外音取り込み機能
- 防水機能
近年目覚ましい進化を遂げているノイズキャンセリング機能、外音取り込み機能。
各メーカー競ってこれらの機能に力を入れているように思えます。
機能が付いているかついてないかで判断するのも大事ですがノイズキャンセリングや外音取り込みはメーカーや機種によって大きな差があるのでサンプルを使わせてもらったり口コミを確認してどの程度実用できそう確認しておくと良いでしょう。
防水の性能は「IPX7」のように表記され、IPXに続く数字が大きいほど、防水性能が高くなります。
日常生活で普通に使うならIPX4以上あれば問題ないと思います。
まとめ
今もさらなる成長を遂げている完全ワイヤレスイヤホン。
高機能化や多機能化が進み、なかなか選ぶのも一苦労ですが自分の理想のイヤホンを購入できたときの達成感もその分高まります。
これからも完全ワイヤレスイヤホンの成長には目を見張っていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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