ネットアップ合同会社は、NTT株式会社と共同で実施した概念実証実験(PoC)を完了したと発表しました。本PoCでは、IOWN APN(All-Photonics Network)とNetAppのストレージ最適化技術を組み合わせ、遠隔GPU環境でのAIトレーニング実現性を検証しています。
実証実験の概要
此次の実証実験では、NTTが開発した軽量大規模言語モデル「tsuzumi軽量版」を用い、100kmから3,000kmまでの距離を模擬した環境でAIトレーニングを実施しました。APNの低遅延・ロスレス通信特性とRDMA(Remote Direct Memory Access)を活用し、従来ネットワークで問題となる遅延やデータロスを解消。さらに、キャッシュ戦略やレプリケーションなど複数のデータアクセス方法を比較し、遠隔GPU活用における最適なアーキテクチャを評価しました。

Ms.ガジェット主な成果とデータ転送性能
実証実験では、以下の重要な成果が確認されました。

| 評価項目 | 結果 |
|---|---|
| AIトレーニング性能の劣化抑制 | 3,000kmの遠隔環境でも、同一データセンター内と比べて性能劣化を1%未満に抑制 |
| データ転送性能の向上 | APNとストレージ最適化技術の組み合わせにより、従来のIP-VPN接続比で最大約12倍に向上 |
| 電力使用効率化 | 再生可能エネルギー比率が高い地域のGPUを活用することで、最大30%の効率化を達成 |
具体的には、APN+RDMA構成ではAPN+TCP比で約2.5倍、IP-VPN+TCP比で約12倍のデータ転送性能向上を確認。これにより、トレーニングに必要な大規模データの高速読み込みが可能となりました。
Ms.ガジェットAI需要の高まりと電力課題
生成AIや大規模言語モデルの急速な普及により、企業は分散した膨大なデータを効率的に接続・活用する必要性が高まっています。一方、GPUリソースは高価で消費電力が大きく、都市部では電力単価の上昇やCO2排出削減への対応が急務となっています。そのため、グリーンエネルギーが豊富で電力効率に優れた地域にGPUを集約し、遠隔で利用する取り組みが注目されていますが、遅延によるトレーニング速度の低下が普及の障壁となっていました。
Ms.ガジェット実験構成と技術の詳細
実験では、APN+RDMA、APN+TCP、IP-VPN+TCPの3つの構成を比較しました。APNの特性に加え、NetAppのデータアクセス最適化技術(キャッシュ、レプリケーション等)を適用することで、長距離条件下での効率的なデータ転送を実現。評価の結果、APN+RDMAが最も高い性能を示し、遠隔GPU環境における最適な構成として確認されました。
Ms.ガジェット今後の展望と関係者コメント
NetAppとNTTは、今回の成果を基に以下の領域への応用拡大を進めていきます。
- テラバイト規模の画像・映像データを扱うAIワークロードへの適用
- 数百~数千GPUを用いた大規模分散学習への拡張
- 企業のAI研究開発における最適なデータセンター配置の検討支援
ネットアップ合同会社 代表執行役員社長の斉藤千春は「本PoCが示した成果は、持続可能なAIインフラの実現に向けた大きな前進であり、グリーンエネルギーの活用を最大化する次世代AIプラットフォームの姿を具現化するものです」と述べました。NTT株式会社 IOWNプロダクトデザインセンタ センタ長の渡辺真太郎氏は「電力使用効率化とGPU利用の柔軟性を同時に実現できる可能性を示せたことは、お客様企業のAI活用において大きな意義がある」としています。
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