きんでんとハイレゾが資本業務提携を発表
株式会社きんでん（以下、きんでん）と株式会社ハイレゾ（以下、ハイレゾ）は、2025年12月17日、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。今回の提携は、AI開発用GPU（Graphics Processing Unitのこと）データセンターの発展に不可欠な、水冷・液冷方式による冷却技術の共同開発を推進することを目的としています。
提携の背景
近年、AI開発の需要拡大に伴い、データセンターにおけるGPUの高密度化が進んでいます。これにより、発熱量や消費電力が増加しており、従来の空冷方式では対応が困難になりつつあるとのことです。そのため、より高効率な冷却技術の確立が、今後のAI開発用GPUデータセンターの発展において重要な課題となっています。
きんでんは、総合設備エンジニアリング企業として、電気、空調・衛生、情報通信、内装などの設備工事を手掛けています。データセンター関連分野を含む建設工事で培ってきた豊富な知見と技術を有しているとされています。
提携の目的と今後の展望
ハイレゾは、AI開発に必要な計算資源であるGPUの提供に特化したデータセンターを地方で運営しており、クラウドサービス「GPUSOROBAN」を低コストで提供しています。データセンターの建設からサーバー実装、クラウドサービスの提供までを一貫して自社設計で行っている点も特徴です。また、地方自治体と連携し、廃校などの遊休資産を活用したデータセンター構築の設計技術とノウハウも保有しています。
今回の提携では、きんでんが持つ空調・衛生設備に関する知見・技術と、ハイレゾが持つ低コスト・高効率なデータセンターの設計ノウハウを組み合わせることで、AI開発用GPUデータセンター向けの水冷・液冷方式の冷却技術を構築することを目指します。両社は、高効率な冷却技術の開発に注力し、GPUデータセンターにおける持続可能なインフラの構築を共に推進していくとしています。
ハイレゾの事業展開
ハイレゾは、2019年より石川県志賀町でGPUデータセンターを運営し、GPUクラウドサービス「GPUSOROBAN」を提供しています。2024年には香川県に中四国地方初となる「AI開発用GPU専用データセンター」を高松市に開設しました。また、2025年8月には、佐賀県玄海町の廃校を利活用したGPUデータセンターを新規開設し、2026年には香川県綾川町に中四国地方2拠点目となるGPUデータセンターを開設予定です。これらの地方拠点を通じて、地方創生と生成AIの発展を推進しているとのことです。
ハイレゾは、2022年6月にNVIDIA「Best CSP Partner of the Year」を受賞しており、2024年4月には経済産業省による「クラウドプログラム」供給確保計画に認定されています。
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