GMOインターネット株式会社は、高性能GPUクラウドサービス「GMO GPUクラウド」において、マネージドSlurm環境を提供する専用プランのGPUラインナップに「NVIDIA HGX B300」を追加したと発表しました。提供開始日は2026年3月25日(水)です。これにより、最新のNVIDIA Blackwell Ultra GPUを、構築済みのマネージド環境で利用できるようになります。
「NVIDIA HGX B300」の概要
「NVIDIA HGX B300」は、NVIDIAが提供する次世代AIコンピューティングシステムで、「NVIDIA Blackwell Ultra」GPUを搭載しています。このGPUは、AIの学習と推論の両方で高い性能を発揮し、特に推論処理ではFP4データ形式に対応することで、前世代と比較して大幅な高速化を実現しています。学習性能においても向上しており、大規模言語モデル(LLM)のトレーニングやファインチューニング、コンピュータビジョンモデルの大規模データセットを用いた学習に適しています。

GMO GPUクラウドでは、NVIDIA推奨構成でインフラを構築し、AIワークロード向けイーサネットファブリック「NVIDIA Spectrum-X」と、DDN(DataDirect Networks, Inc.)の高速分散ストレージを採用しています。Spectrum-Xは、複数のGPU間の通信を最適化し、並列計算の効率を高めます。DDNのストレージは、大規模なデータセットへの高速アクセスを可能にし、I/Oボトルネックを軽減します。これにより、ユーザーはハードウェア設定やネットワークチューニングを行うことなく、HGX B300の性能を最大限に引き出すことができます。
Ms.ガジェットマネージドSlurm環境のメリット
専用プランでは、構築済みのSlurm実行環境が提供されます。Slurmは、高性能コンピューティングクラスタで広く使用されるジョブスケジューラで、GPUリソースの効率的な管理とスケジューリングを実現します。環境が事前に構築され、GPUソフトウェアスタックがインストール・最適化されているため、ユーザーはインフラのセットアップに時間を割くことなく、すぐにAI開発・研究を開始できます。

また、管理ダッシュボードにより、リソースの使用状況やジョブの状態を可視化でき、運用負荷を軽減します。インターコネクトネットワークは設定済みで、ローカルネットワークも利用可能なため、柔軟なアーキテクチャ設計が可能です。高速分散ストレージとの組み合わせにより、データ処理のボトルネックを減らし、全体のパフォーマンスを向上させます。複数ユーザーで共有する一般クラウドサービスと異なり、専有利用のため混雑の影響を受けず、安定した性能が発揮できます。
Ms.ガジェット専用プランの詳細仕様
専用プランでは、GPUサーバーをユーザーが専有利用できるため、高い性能が求められるワークロードに最適です。利用ユーザー数上限は100人で、組織内での共有を前提としています。ストレージ構成は以下の通りです。

| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供開始日 | 2026年3月25日 |
| GPU | NVIDIA HGX B300 |
| 想定ユースケース | 大規模言語モデルの高速学習とファインチューニング、コンピュータビジョンモデルの大規模データセットを用いた学習など |
| 利用ユーザー数上限 | 100人 |
| ローカルストレージ | 無料 30 TiB/台(ジョブ投入時の一時領域として) |
| ホームストレージ領域 | 無料 100GiB/ユーザー |
| 高速共用ストレージ | 3万円/TiB・月(1TiB~100TiB) |
価格は各社ごとにお見積りとなります。高速共用ストレージは、複数ユーザーで大規模データを共有する場合に有料で追加できます。無料ストレージとして、ローカルストレージが30TiB/台、ホームストレージが100GiB/ユーザー提供されるため、まずはこれらの領域で開発を進め、必要に応じて共用ストレージを拡張する活用方法が想定されます。
Ms.ガジェット提供背景と今後の展望
今回の提供背景には、AI開発の現場で独自LLMやエージェントAIの実装が加速し、AIインフラの価値基準が変化していることがあります。単に計算資源を確保するだけでなく、使いやすさと性能を最大限に引き出せるかが重要な観点になっています。GMOインターネットは、この潮流に応えて、2024年にマネージドHPCクラスタサービスを「NVIDIA H200」で開始し、2025年には推論ニーズに対応したベアメタルサービスを追加しました。HGX B300は、推論性能だけでなく学習性能も高く、依然として高い学習ニーズとHPCクラスタへの統合ニーズに応えるため、今回専用プランに追加されました。

GMOインターネットは、AI開発・研究の現場に最先端のAI計算基盤を提供し、日本の国際競争力強化に貢献していくとのことです。今後も、AI・ロボティクス分野の技術革新に貢献するため、最新のAI計算基盤の迅速な提供と、お客様のニーズに応じた柔軟なクラウド環境の構築を目指します。国産AIインフラとして、社会と産業のAIイノベーション創出に貢献していく姿勢がうかがえます。
Ms.ガジェット参考までに、GMO GPUクラウドでは過去にNVIDIA Spectrum-Xを国内初採用するなど、技術的なリーダーシップを発揮しています。
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