AUTHENTIC JAPAN株式会社とKDDI株式会社は、2026年4月から、衛星通信を活用した山岳遭難時の緊急通報サービス「ココヘリSOSダイレクト」の提供を開始すると発表しました。これにより、空が見える場所なら通信圏外でも、スマートフォンからココヘリのコールセンターへSMSで救助要請が可能になります。
通信圏外での直接通報が可能に
「ココヘリSOSダイレクト」は、KDDIが提供する「au Starlink Direct」の衛星通信機能を利用したサービスです。従来、山中で遭難した場合、本人が救助機関に連絡できる手段が限定されていました。今回のサービスにより、遭難者本人が自ら通報できるようになり、捜索の初動が早まることが期待されています。

遭難者の直接通報によって、家族や友人からの通報を待つ必要がなくなり、時間のロスが削減されます。救出の黄金時間帯を活かすため、迅速な初動対応が可能となり、生存率の向上につながるとされています。
Ms.ガジェットHITOCOCOアプリも衛星通信に対応
2026年4月には、AUTHENTIC JAPANが提供するスマートフォンアプリ「HITOCOCO」も「au Starlink Direct」に対応します。登山中、通信圏外にいる場合でも、スマートフォンのGPS位置情報が衛星を通じてアプリに反映されます。

これにより、家族や同行者など第三者が、登山者の現在地をリアルタイムで確認できるようになります。万一の際の捜索判断を早めるとともに、関係者の安心感にも貢献します。
Ms.ガジェットココヘリのサービス概要
ココヘリは、会員制の山岳遭難捜索サービスで、会員数は17万人を超え、41都道府県の警察・消防航空隊で導入されています。会員は専用のビーコン(発信機)を携帯し、遭難時にヘリコプターやドローンがその電波を受信して位置を特定します。

ヘリやドローンは、地表から幾何学的にビーコンの位置を算出。スマートフォンの通信が使えない山中でさえ、数十メートル内の精度で遭難者の場所を突き止めることができます。捜索チームは24時間365日体制で対応し、警察や消防と連携して救助活動を進めています。
Ms.ガジェット通信環境の課題と連携の意義
警察庁の統計によると、年間約3,600件の山岳遭難のうち、約4分の1は通信手段が使えない状況で発生しています。多くのケースで、家族や友人が「下山時刻を過ぎたのに連絡がない」と気づいて通報するまでに時間がかかっていました。
今回の連携は、その「通信不能」の壁を超える手段として構築されました。「au Starlink Direct」の衛星通信と「ココヘリ」の捜索ネットワークを組み合わせることで、通報と位置特定という二つの柱を両立させ、より確実な救助体制を実現します。
Ms.ガジェット利用方法と対応機種
「ココヘリSOSダイレクト」は、ココヘリ会員であれば、使用中の通信キャリアを問わず利用可能です。au以外の回線を利用している場合でも、au Starlink Direct専用プランのSIM/eSIMを追加することで、既存の回線を変えずに利用できます。
対応機種は、iPhoneをはじめ、「au Starlink Direct」に対応したスマートフォンです。スマートフォンの空が見える場所で通信が可能となるため、山岳地帯のような障害物が多い場所でも利用できます。
| サービス | 対応時期 | 対象 |
|---|---|---|
| ココヘリSOSダイレクト | 2026年4月 | ココヘリ会員 |
| HITOCOCOアプリ | 2026年4月 | ココヘリ会員と登録した家族・友人 |
Ms.ガジェット今後の展開
2026年3月下旬には、両社が「ココヘリSOSダイレクト」の有効性を検証する共同実証実験を行う予定です。通信圏外からテキスト通報→コールセンター受信→ヘリコプターによる位置特定・捜索までの流れを確認します。
AUTHENTIC JAPANは、2024年からSONYのLPWA通信規格「ELTRES(TM)」を活用したGPSモデルを展開し、山岳だけでなく海洋や防災分野にも事業を広げています。今回の取り組みは、その一環として位置づけられます。
KDDIは、「au Starlink Direct」を通じて、日本国内の通信カバレッジを人口99.9%から面積でのカバーへと拡大。山間部や離島など、通信が困難な地域での緊急連絡の可能性を広げています。
両社は、今後も登山者の安全・安心の向上へ向け、技術とサービスの連携を深化させていくとしています。
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