株式会社SOXAIは、国際論文誌『Sensors』(MDPI刊)に、小型ウェアラブルデバイスにおける高精度心拍数検出技術に関する研究成果が掲載されたことを発表しました。この論文では、リング型デバイスのような制約されたハードウェア環境でも、従来のディープラーニングに頼らず、高精度な心拍数推定を可能にする新しいアルゴリズムが実証されています。
活動時心拍数の高精度検出を実現
これまで、スマートリングは就寝中や安静時の心拍数測定に優れた精度を示していましたが、歩行中や運動中の身体動きによるノイズで、活動時心拍数の正確な取得が難しいという課題がありました。今回のアップデートにより、「SOXAI RING」は、日常的な活動中の心拍数を高精度に取得できるようになりました。これにより、ユーザーは運動強度や消費カロリー、有酸素・無酸素運動の境界などを数値として把握できるようになります。

この技術は、加速度センサーと光学式心拍センサーを組み合わせ、ノイズ耐性を高めるアプローチで実現されています。計算リソースが限られたリング型デバイス向けに、低消費電力かつ軽量なアルゴリズムが開発され、従来手法と比べて約20%以上の精度改善が確認されています。
技術的背景として、スマートウォッチは数GBのメモリとGHz級のプロセッサを備える一方で、SOXAI RINGのチップはRAMが数百KB、クロックスピードが数十MHzと、約1/1,000~1/10,000の計算能力しかありません。このような環境で同等以上の精度を実現したことは、学術的にも産業的にも重要な進展です。
Ms.ガジェット研究の技術的成果
『Sensors』に掲載された論文では、以下の三つの成果が示されました。

- リング型デバイスで加速度センサーと光学センサーを組み合わせ、活動時のノイズを抑えて心拍を高精度に検出
- ディープラーニングを用いず、低計算コストで同等以上の精度を達成
- 複数の被験者データを用いた比較実験で、既存商用ウェアラブルと同等以上の精度を確認
現在、この技術は「SAB-HRT」と呼ばれ、研究の妥当性が第三者機関の査読を経て認められています。
Ms.ガジェット「SOXAI RING」の革新的なハードウェア
本技術は、2025年12月に発売された新モデル「SOXAI RING 2」に搭載された独自の光電容積脈波(PPG)センサー「Deep Sensing™」とも密接に関連しています。このセンサーは、空間分解分光多波長PPG技術を活用し、血液の様々な成分を高感度で検出できる特許取得済みの技術です。

「SOXAI RING 2」は、幅6.7mmという世界最細レベルの薄さを実現しつつ、最大14日間の継続使用が可能となっています。長時間装着しやすい設計と、高精度なセンシングの両立が、ユーザーの継続的な利用を後押ししています。
Ms.ガジェット研究体制と学術的連携
SOXAIの研究開発は、アカデミアと臨床の両輪で支えられています。代表取締役の渡邉達彦は、スイス連邦工科大学(ETH Zurich)での研究経験を活かし、マイクロ・ナノフォトニクスと非侵襲センシングの専門家として技術を牽引しています。
学術面では、東京大学教育学研究科の山本義春教授がアドバイザーを務め、論文の共著者としても関与しています。医療面では、睡眠時無呼吸症候群の第一人者・成井浩司医師と、医療ITの専門家・楊浩勇医師がメディカルアドバイザーとして、臨床的な知見を製品開発にフィードバックする体制を整えています。
この背景は、技術が単なる製品開発ではなく、科学的根拠に基づくヘルスケアの実現を目指していることを示しています。
Ms.ガジェット今後の展開
今回のアップデートにより、「SOXAI RING」は、睡眠管理に加え、日中の活動データを活用した包括的な健康モニタリングが可能になりました。今後は、VO2MAX推定や運動効率の分析、ストレスレベルの推定などへの展開が期待されます。
SOXAIは、学術研究と製品開発を並走させることで、ウェアラブルデバイスの可能性を広げることを継続的に目指しています。
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